「Bluetooth Smart」は通信速度2倍、範囲は4倍、メッシュネットワーク対応でIoTでも活用可能
Bluetoothの規格を策定する団体Bluetooth SIGが、Bluetooth Smartは従来比2倍の通信速度で、通信可能な範囲が従来比4倍、さらには端末同士が双方向に通信できるメッシュネットワークに対応することを発表しました。Bluetooth Smartのメッシュネットワークサポートで、いよいよモノのインターネット(IoT)が本格的に普及し始めそうです。
Bluetooth Technology to Gain Longer Range, Faster Speed, and Mesh Networking in 2016
http://www.bluetooth.com/news/pressreleases/2015/11/11/bluetooth-technology-to-gain-longer-rangefaster-speedand-mesh-networking-in-2016
Apple、Intel、Microsoft、東芝などが参加するBluetoothの標準化団体Bluetooth SIGは、2016年の技術ロードマップを公開。その中で、「Bluetooth Smart」の通信性能について明らかにしています。
これによるとBluetooth Smartは通信速度が2倍高速化し、通信範囲も4倍にアップ、しかも消費電力は従来と同レベルという基礎的な通信性能向上だけでなく、端末同士が互いに通信できる「メッシュネットワーク」をサポートするとのこと。従来は、複数のBluetooth端末が連携して通信するには、親機をハブに子機が連なるという構造でした。しかし、メッシュネットワークでは、ホスト端末は不要で端末同士が相互に通信して大きなネットワークを構築できます。つまり、ネットワークのカバー範囲が飛躍的に広がるというわけです。
By Indi Samarajiva
端末同士による相互通信を可能にするメッシュネットワーク対応はIoTの普及を急速に進める可能性があります。Bluetooth SIGのトビー・ニクソン委員長は、「IoTの潜在的市場規模は2025年までに2兆ドル(約245兆円)から11兆1000億ドル(約1361兆円)になると推測されており、Bluetooth Smartの技術はIoT市場の急速な成長を加速させるでしょう」と述べています。
通信速度2倍、範囲4倍、メッシュネットワーク対応のBluetooth Smartは2016年に実用化される予定。今後数カ月内にBluetooth Smartの追加の特長などロードマップの詳細内容が発表される予定です。
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