勝率100%の「じゃんけんロボット」がさらにパワーアップして「バージョン3」に

人間が出した手をカメラが認識し、わずか1ミリ秒という究極の「後出しじゃんけん」で勝率100%を誇るじゃんけんロボットがさらにパワーアップしてバージョン3になりました。このバージョンでは、相手となる人間の手の動きをより広範囲に、かつ高速に追従する仕組みが追加されており、いつ・どのタイミングでじゃんけんの手が出されても、対応する勝利の手を出す様子を収めたムービーが公開されています。
センサフュージョン:超高速ロボット
http://www.k2.t.u-tokyo.ac.jp/fusion/Janken/index-j.html
じゃんけんロボット・バージョン3がことごとく人間に勝ち続ける様子は以下のムービーから見ることができます。
Janken (rock-paper-scissors) Robot with 100% winning rate: 3rd version - YouTube

拳をふりかざして、ジャーンケーン……

チョキを出すと、画面中央に設置されている「ハイスピードロボットハンド」がグーを出しました。ロボットハンドの指は関節のある3本の指で構成されており、全て握るとグー、全て開くとパー、2本だけ開くとチョキになります。

今度はパーを出しても、ロボットハンドは目にも留まらぬ高速で自分の指をチョキに切り替えます。

グーを出しても結果はもちろんパーを出してきました。

画面が切り替わり、上がロボットのハイスピードビジョン、下が30fpsで撮影した対戦相手の動き。

腕の激しい動きにも、動く鏡を使ったサッカードミラーの仕組みを使うことでカメラが見事に追従し、手や指の動きをしっかり補足しているのがわかります。

腕はしっかりとロボットハンドの前に出していなくてもOKで、ロボットハンドの上側でグーを出しても、逃さずパーを出しています。

ロボットハンドの前でチョキを出すと即座にパー。

下側でパーを出すと、やはりロボットハンドは手の形をチョキに変化させます。

また、通常じゃんけんは「じゃん・けん」の合図の間はグーのまま手を2回振りかぶり、「ぽん」で勝敗を決めるグーチョキパーのどれかを出しますが、勝率100%のじゃんけんロボットなら空中でぶんぶん手を振り続けている途中に……

突如チョキに変えたとしても、的確に人間の手の変化をトラッキングしてグーを出すことが可能。

さらにチョキのまま手をぶんぶん動かして……

パーにしても、「ガシャッ」という音と共に勝利の一手を先出し。人間相手ならこんな風にじゃんけんを挑まれると、自分がどのタイミングで出していいかわからなくなるはずですが、勝率100%のじゃんけんロボット・バージョン3にはそんな卑怯な手さえも通用しないようになっています。

なお、石川渡辺研究室のじゃんけんロボット・バージョン3は、従来のじゃんけんロボットに「1msオートパン・チルト」「るみぺん2」と呼ばれる高速トラッキング技術を導入したもので、視野範囲が拡大し、人間の手とロボットの手の同期性能が向上しているとのこと。トラッキング可能な範囲内であればどこで出された手であっても、人間の1ミリ秒先に「勝利の手」を出すことができるようになっています。

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