2015年09月11日 12時15分ハードウェア

全世界300万台のデータから判明した「iPhone対Android」ベンチマーク対決の結果は？

By Kārlis Dambrāns

PCからスマートフォン、タブレットなど幅広い端末に対応する3Dベンチマークソフトの「3DMark」を提供するFuturemarkが、全世界300万台もの端末から得たベンチマーク結果をもとにしたスマートフォンの性能比較結果をインフォグラフィックで公表しました。

Futuremark Press Releases — Apple vs Android insights from 3,000,000 results
http://www.futuremark.com/pressreleases/3dmark-benchmark-infographic-apple-vs-android

Futuremarkでは、CPUとGPUの性能を測定する3DMarkのベンチマークソフト「Ice Storm Unlimited」を使用したユーザーから寄せられた測定結果を分析。インフォグラフィックではまず、2013年9月から2015年8月までの2年間に渡る結果をプロットしたグラフが描かれています。グラフでは縦軸でスコアの最高値、横軸で時間の流れが示されており、オレンジの線がAndroidタブレット、緑がAndroid端末、紫がiPadシリーズ、そして水色がiPhoneシリーズのスコアの遷移を現しています。

まず目に飛び込んでくるのが、オレンジの線で示されたAndroidタブレットの性能の跳ね上がりです。これは、2014年7月に発売されたNVIDIA SHIELDのズバ抜けた性能によるもので、そのスコアはおよそ3万ポイント。Appleのタブレット機種であるiPad Air 2の約2万ポイントに大きく差をつけてトップを独走している様子がわかります。

スマートフォンに目を向けると、2015年8月時点でのトップは5.7インチディスプレイを搭載するSamsung Galaxy S6 Edge+(日本未発売)で、約2万5000ポイント。一方のiPhoneはiPhone 6 Plusが最高の性能を見せていますが、そのスコアは約1万6000ポイントとこちらもAndroid端末に大きく水をあけられていることがわかります。さらに、Android端末はこまめに性能が向上しているのに対し、iPhone/iPadは2014年9月と10月にかけて大きく向上したのみ。これはもちろんiPhone 6とiPad Air 2の登場によるもので、両陣営の開発環境の特性がよく表れています。

次に、iOSとAndroidのレファレンス機対決ということで、iPhone 6とNexus 6を比較。平均スコアが1万7000ポイント周辺に集中するiPhone 6に比べ、Nexus 6は2万1000ポイント台と高い数値を示す一方でバラつきが多く生じていることがわかります。これは、アプリのインストール状況や常駐アプリの運用状況などの個体差によるものと考えられるもので、場合によってはiPhone 6を下回るほど性能が劣化している固体が見受けられるのも興味深いところ。安定のiOSと、カスタマイズによって大きく影響を受けるAndroid OSの性格がよく表れているといえそう。

Android端末の中でのブランド別シェアを見ると、2013年時点では上位からSamsung、LG、ASUS、HTCと並んでいます。このトップ4は2015年時点でも変わりないのですが、その一方で4社はいずれも2年間でシェアを落としていることが判明。LG、ASUS、htcに至ってはほぼ半減といえるレベルで低下しています。一方で、シェアを伸ばしつつあるのが、NVIDIA、Lenovo、Huaweiといったメーカーで、これらを含めた中小ブランドのシェアが約2倍になっていることも興味深いところ。

Apple製品も含めた場合のシェアは、上位からiPhone 5s、iPhone 6、Galaxy Note 3、Droid Ultra MAXX XT(日本未発売)、Galaxy S5、Nexus 5などとなっており、Apple製品、特にiPhone 5sがズバ抜けたシェアを持っていることがわかっています。