モバイル向けSoC「Snapdragon 820」にはマルウェア検出機能が搭載される
Qualcommが2015年8月に発表した次期ハイエンドSoC「Snapdragon 820」には、高いセキュリティを保つためマルウェア検出機能「Snapdragon Smart Protect」が搭載されることが判明しました。
Snapdragon 820 countdown: Snapdragon Smart Protect detects more mobile malware | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/snapdragon/2015/08/31/snapdragon-820-countdown-snapdragon-smart-protect-detects-more-mobile
具体的にQualcommがどういう技術を搭載する予定なのかは、以下のムービーを見るのが分かりやすいです。
Qualcomm Snapdragon Smart Protect: mobile anti-malware technology - YouTube
QualcommのモバイルSoC「Snapdragon」は、ソニーモバイルの「Xperia」シリーズ、SamsungのGalaxy S5・Galaxy S4、富士通のARROW NX、シャープのAQUOS ZETA・AQUOS PAD・AQUOS SERIE・AQUOS Xx、HTCのHTC J butterfly、ASUSのZenfone 2 Laser、GoogleのNexus 6、AmazonのFire HDX 8.9など、スマートフォン・タブレットなど幅広いモバイル端末で用いられています。
スマートフォン・タブレット界隈を脅かしているのが新たなマルウェアの登場。その数は2014年には1億4000万件と、ここ5年で7倍以上に増えています。
そこで、安心・安全にモバイル端末を使うために考えられたのが「Qualcomm Snapdragon Smart Protect」。
単純にいえば、マルウェアを検出して分類する機能です。
検出は当然、リアルタイムに行います。
賢く、かつ直感的。通常、アンチウイルス・アンチマルウェアソフトはデータベースを用いて対象がウイルスやマルウェアではないかどうかを調べていますが、Qualcommでは高度なリアルタイム機械学習ベースの行動解析によって、データベースに未登録のマルウェアも検出するとのこと。
SoC搭載の機能だからこそハードウェア・ソフトウェア・パフォーマンス面・効率面のすべてを防御。アプリケーションの不審な挙動はほぼ即座に見抜くそうです。
Smart Protectにクラウドは不要。
ユーザーの情報をがっちりと守ります。
これで、以前よりも安全・安心にモバイル端末を使えるようになる、というわけです。
Snapdragon Smart Protectは「Snapdragon 820」とともに2016年前半にリリース予定。開発にはAvast・AVG・Lookoutも協力しているとのことで、早ければ2016年春モデルぐらいから、この機能の恩恵を受けることができそうです。
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