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Apple製品のパッケージは68%がリサイクルなど、Appleの行う環境対策が丸わかりの「Better Starts Here」


Appleは2016年に新本社が完成する予定ですが、新本社で使われる素材の95%は現存するビルで利用されているものとなっています。また製品パッケージは68%がリサイクル素材で、iPad Air 2では使用しているプラスチックの30%が過去の製品パーツをリサイクルしたものを採用。デバイス1つを見るだけでも効率的に資源を使っているAppleですが、大規模な森林保護やクリーンエネルギーの有効活用なども行っており、「Better Starts Here」というムービーを見ればAppleの環境に対する取り組みがよくわかるようになっています。

Better Starts Here - YouTube


Appleはあらゆる場面で環境について考慮しています。鉛筆で紙に線を走らせる場面や……


モノを作る場面。


何を取り除いて、何を残すのか。何を投入して何を小さくするのか……ということで映し出されたのは従来よりも67%小さくなったMacBookの基板。


しかし、同時に実現しなくてはならないのがデバイスの持つ「速さ」


そして「効率性」です。


使いやすさとエネルギー効率を考え、さまざまな挑戦が行われ、Apple Watchの充電にはMagSafeテクノロジーと電磁誘導充電を組み合わせた新しい充電方法を採用しました。


エネルギーに関してはAppleが大きな関心を払っているところ。


Appleは太陽光発電パネル大手のサンパワーと協力し中国の四川省に40MW分の太陽光発電所を建設中で、完成は2015年の10~12月と見られています。


太陽光発電所で作られたエネルギーは中国AppleのオフィスやApple Storeで利用されるとのこと。また、太陽光発電で得られたエネルギーが商業規模でも活用できると示す目的もあるそうです。


また、AppleはOS・ソフトウェア・ハードウェアなどを統合したものを「エコシステム」と呼んでいますが……


大量のデータを含むエコシステムを支えるには膨大なエネルギーが必要。


この点、Appleのデータセンターでは100%クリーンなエネルギーを使用しています。


データセンターはアメリカのオレゴン州にあり、マイクロ水力発電を行っています。現地の灌漑用水路を通って流れている水の力を利用し、1時間に1200万キロワットのエネルギーを生み出しているとのこと。


これが発電所の様子。


また、パッケージにおいても環境への配慮がなされています。


例えば、使用される紙の68%はリサイクル用紙。利用する紙も年々減少させることに成功しており、iPhone 6の梱包に使われた紙は初代iPhoneの梱包に比べ、34%も少ないそうです。


さらに、環境保護団体のThe Conservation Fundと提携し、広さ3万6000エーカー(約146平方キロメートル)の森林を購入。これらの森林は宅地開発などで消滅する恐れがあったため、The Conservation Fundが森林の保護と管理を行い、環境に配慮し効率的に伐採した樹木を材料としてパルプを製造します。


「これからもAppleは『継続可能なエネルギーとともに、よりよくしていける場所』を考え続ける」としており、風量・水力・太陽光といったクリーンエナジーの生成や森林保護などに力を入れていくものと見られています。


なお、さらに詳細なデータは以下のPDFファイルから見ることが可能です。

Apple_Environmental_Responsibility_Report_2015.pdf
(PDFファイル) http://images.apple.com/environment/pdf/Apple_Environmental_Responsibility_Report_2015.pdf



これが公開されている資料の一例。Appleは自社が環境に与える影響を把握するため、排出しているカーボンフットプリントの量を測定しています。以下のグラフがその内訳となっており、大部分は製造過程で排出されていることが分かります。


炭素利用率は年々減少。


一方で、製品のエネルギー効率は年々上がってきています。iPhone 6がM8モーションコプロセッサを搭載してバッテリーの持ちがよくなったことを始めとし、Mac ProやMac mini、iMacのエネルギー効率も他社デバイスや過去のAppleデバイスに比べ、非常によいものとなっています。


使用する素材に関しても、多くを再利用しています。2016年完成予定の新Apple本社は95%が既存の建物の素材を再利用。


Mac Proのスピーカー・iPad Airで使われているプラスチックの30%が過去製品のリサイクルによるもので、MacBook Airで採用されたバタフライ構造のキーボードも、バイオベースのコンテンツの67%がリサイクルされたものです。


発電に関しては電力と熱を自給自足する「ネット・ゼロ・エネルギー」を実現するため、エネルギー効率の最大化を図り、太陽光・バイオガス・水力など、さまざまな発電方法を行っています。また継続可能なエネルギーを自給自足できない場所では地域にある新しいエネルギー事業に投資しているそうです。

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in 動画, Posted by darkhorse_log

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