ハードウェア

ホワイトボードにマーカーで時刻を書き続ける「Whiteboard Clock」


書いては消し、消しは書いての連続で延々とホワイトボードに時刻を書き続ける時計が「Whiteboard Clock」です。

Whiteboard Clock
https://docs.google.com/document/u/2/d/197pwFltWL2HPnOAmC840sPHhjxqxiOnNVOuI_dnLLb4/pub

その姿を見るだけでだいたい動き方がわかってしまうムービーがこちら。なかなかに味のある動きを見せてくれています。

Whiteboard Clock - YouTube


現在表示されている時刻は13時50分。そろそろ次の時刻に書き換えるタイミングにさしかかりました。2本のアームはマーカーハンドと同じ仕組みで伸び縮みするようになっており、先端にはホワイトボード用のマーカーと、黄色いパーツに取り付けられたホワイトボード消しが装着されています。


2本のアームがぎゅいぎゅいと動き、まずは元の時刻を消しにかかります。


元の文字をあらかた消去完了。右端のほうには消しカスのようなものがありますが、ここは華麗に見て見ぬ振り。


ホワイトボード消しからマーカーが「スポッ」と抜かれ、数字が書き込まれます。その様子は、機械でありながらなぜか「手書き」感あふれる動き。


最後の一文字まで書き入れると……


ホームポジションに戻り、先端が乾かないようにキャップに「スポッ」とマーカーを差し入れてスタンバイ状態へ。まるで人が書いたような荒い文字ですが、2つの「5」が意外なほど同じ形をしているのは機械ならではということでしょうか。


なかなか面白い動きを見せてくれた「Whiteboard Clock」ですが、その作成には意外と手がかかっています。2本の赤いアームはサーボモーターで細かく制御。アームを上下方向に持ち上げてキャップからマーカーを抜くために、第3のサーボモーターが黄色い土台部分にも使われているとのこと。


赤色のアーム部分と黄色いベース部分はいずれも3Dプリンタで出力されたオリジナル品。


「さては制御には流行のArduinoが使われているのだな」と予想してみましたが、実際には古くから使われているマイコンのPIC(ピック)が使われており、使用されているチップはPIC16F1454とのこと。PICはシステム全体をコンパクトにまとめやすいというメリットがあります。黒いワイヤーは、制御信号を無線で受け取るためのアンテナ。


そして、テレビに無造作に貼り付けられている送信機。433MHzの電波で信号を送信し、こちらにもチップはPIC16F1454が用いられているそうです。


このWhiteboard Clockを作成したMaurice Bosさん。GitHubのリポジトリではいろいろなコードが公開されています。


書き入れられる文字のフォントも実はオリジナル。文字のラインはこのように座標で制御されています。


こちらのページでは、通信のプロトコルなどが詳細に解説されているので、興味のある人は面白いかもしれません。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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