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議論で「負け」が運命付けられている思考方法30パターン

By Alvaro Tapia

誰にでも「まったく議論がかみ合わない」という経験があるものですが、それはひとえに相手が論理的でないからかもしれません。議論で「負け」が運命付けられている思考方法が30パターンまとめられています。

The Logical Fallacy Collection: 30 Ways to Lose an Argument
http://thevisualcommunicationguy.com/2014/12/29/the-logical-fallacy-collection-30-ways-to-lose-an-argument/

◆01:Ad Hominem(人身攻撃)


理論的な主張をすることなく、もっぱら相手の人格を攻撃するタイプ。往々にして名前を連呼したり、レッテル貼りをしたりと攻撃的なのがこのタイプ。

◆02:Anecdote(アネクドート)


自分しか体験していない経験や個人的な事情を、さも価値あるもののように取り立てて訴えること。

◆03:Appeal to Ignorance(無知という武器)


誰も分からないことや不可能なことを武器に主張を無理に通そうとすること。「宇宙人を見た人はいない。だから宇宙人は存在しない」という主張は典型的な例。

◆04:Appeal to Tradition(伝統に訴える論証)


「昔からそうなのだから正しいはず」という考え方。

◆05:Appeal to Consequences(前提の決め付け)


議論の条件を勝手に解釈して、それを前提に話を進めること。

◆06:Argumentum ad Baculum(脅し)


脅し文句を議論に持ち込むこと。「校則を守らない生徒は将来、就職できませんよ」など、先生がよく使うあれです。

◆07:Argumentum ad Ignorantiam(無知のアピール)


特定のトピックについての知識不足を理由にすること。「だって、そんなの知らないじゃない!」というやつです。

◆08:Argumentum ad Populum(感情での揺さぶり)


理屈ではなくもっぱら「感情」に訴えかけて、相手の心を揺さぶろうとすること。

◆09:Bandwagon(便乗)


みんなが正しいと信じているのだから正しいはず、という考え方。04番の「伝統の固執」と同じ理論です。

◆10:Begging the Question(論点先取)


真偽不明の事柄の証明に、その事柄の存在を前提にすること。

◆11:Black or White(極端な二択)


いずれも極端でとうてい受け入れられない2つの選択肢から結論をせまること。たいてい、選択肢以外の適切な答えがあるものです。

◆12:Cherry-pick(都合のいい解釈)


自分の主張にとって都合のよいデータや事実だけを集めて、それ以外の不都合なものを無視すること。

◆13:Circular Reasoning(循環論法)


ある特定の事実の証明に、証明すべき事実自体を利用すること。

◆14:Composition(合成の誤謬)


一つ一つは正しくても、積み上げた結果が間違いであること。

◆15:Confirmation Bias(強い思い込み)


自身の思い込みに強く依存して議論を挑むこと。12番の「都合のいい解釈」に似ています。

◆16:Confusion of Correlation and Causation(因果関係の混同)


2つの出来事に関係があることをもって理由としてしまうこと。そもそも原因と結果が逆の場合は多いものです。例えば、「暴力的な映画を見た子どもは攻撃的になりやすい」という主張。攻撃的な子どもが暴力的な映画をよく見る可能性はなきにしもあらず。

◆17:Excluded Middle(極端な立場)


あらゆる可能性に気を配ることを放棄して、いつも極端な立場をとること。

◆18:Half Truth(不誠実な真実)


発言が正しいことには間違いないものの、重要な情報には触れないことであえて誤解を誘うこと。

◆19:Loaded Question(誘導尋問)


特定の答えを暗示してそれを要求するような論法。

◆20:Misunderstanding Statistics(誤解させる統計情報)


もっともらしく見せかけるために統計を用いること。例えば、「84%の人が病院で死ぬそうです。長生きしたければ退院するべきです」というロジックがおかしいことは明らか。

◆21:Non Sequitur(間違った推論)


過去の事実から誤った推論を導くこと。例えば、「前回の新月のときにサンフランシスコで地震があった。だから金曜の新月の日にはまた地震がおこるはずだ」というような解答を導き出すことがよい例です。

◆22:Omniscience(全知)


「絶対」とか「いつだって」とか「誰しもが」などの絶対的条件を声高に主張すること。例外は必ずあるものです。

◆23:Post Hoc, Ergo Propter Hoc(因果の誤謬)


「Aという事実が起こった後にBが起こった。AがBの原因に違いない」と考えること。21番の「間違った推論」に似ていますが、これは時系列の前後関係を原因・結果に見立てる点が特徴的です。

◆24:Proving Non-existence(悪魔の証明)


「存在しない」ということの証明を求めること。STAP細胞が存在しないことを証明するのは不可能です。

◆25:Red Herring(燻製ニシンの虚偽)


注意をそらすために議論のテーマを変えること。

◆26:Reification(具現化)


抽象的な事柄を、さも具体的なものとして扱うこと。

◆27:Slippery Slope(風が吹けば桶屋が儲かる)


ある事実から次の事実を連続的に導くことで、結果としてまったく正しくない事実を導き出すこと。

◆28:Small Numbers Statistics(少なすぎるサンプル)


ごく少ないサンプルから一般論を導くこと。

◆29:Straw Man(ストローマン)


相手の意見を歪めたり一部のみを取り出して解釈して、それに反論する論法。例えば、「雨が嫌いだ」という相手の意見に対して「雨がなくなった方がいいと言うのですか?」という反論は、相手の意見を正しく受けてはいないので議論はかみ合いません。

◆30:Tu Quoque(そういうお前は論法)


自分に対する批判に対して、議論とは関係のない別の批判で返すこと。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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