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長男・長女が優れた成績を残しやすい理由かもしれない6つの理論

By Thomas Hawk

「長男がスポーツ万能・成績優秀で、次男が長男より能力的に劣っていて劣等感を感じる」という兄弟関係の構図は映画やドラマなどでよく見られますが、産まれた順番によって学校の成績に優劣の差が出ることは、複数の調査から判明しています。では、一体なぜ産まれた順番が学校の成績に影響を与えるのか、調査を実施した研究者たちがまとめた6つの理論をThe Atlanticが公開しています。

First Children Are Smarter—but Why? - The Atlantic
http://www.theatlantic.com/business/archive/2013/10/first-children-are-smarter-but-why/280725/?single_page=true

Strategic Parenting, Birth Order and School Performance
http://www.nber.org/papers/w19542

Birth Order and Student Performance:Summary
http://www.nber.org/digest/mar14/w19542.html

アメリカ政府が1990年から2008年にかけて10~14歳の子どもを持つ母親を対象に(PDFファイル)調査した結果によれば、クラスで優秀な成績を残した子どもの33.8%が長男・長女で、次男・次女、三男・三女と産まれた時期が遅くなるほどその割合は低下。また、中間以下の成績を残した子どもにおいては、四男・四女の占める割合が最も高くなっています。この調査以外にもデューク大学とワシントン大学の共同調査で、長男・長女が他の兄弟よりも優秀な成績を残していることが明らかになっています。


なぜこのような結果になったのか、調査を実施した研究者や経済学者たちが導き出した考察が以下の6つの理論です。

◆01:注意分散理論

By Stephan Hochhaus

子どもの数が増えると、それだけ親の注意は分散することになります。そのため、親の注意を一身に集めることができる時間が長くなる長男・長女は学力が向上する……というのが「注意分散理論」です。

◆02:遺伝理論

By Gaetan Lee

後で生まれた子たちは、長男・長女に比べて「遺伝的才能」が減少しているのではないか、というのが「遺伝理論」です。長男・長女のIQが他の兄弟よりも高い傾向にあるというのは、1973年に発表された「Birth Order, Family Size, and Intelligence」という論文の中でも指摘されています。

◆03:「子どもはもう十分!」理論

By Samantha T.

子どもを何人も産んだ結果、手のかかる子が出てきて「もう十分!」と考えて子作りをやめる夫婦が出てくると、その「手のかかった子」が一番下の子ということになり、「下の子は成績が伸びない」というデータになっているのではないか、という理論。

◆04:教える人ゼロ理論

By Bubble Chasers

長男や長女が自分の兄弟に勉強や規律を教えることで、結果的に利益を得ていて、自分より後に産まれた子どもがいないために教える機会を持たない下の子たちが損をしている、というのが「教える人ゼロ理論」です。

◆05:離婚理論

By Brian Ambrozy

離婚は初子を授かった後に起こるケースが多く、次男・次女以降の子どもが親から十分な教育を受けていない可能性があるそうです。

◆06:怠惰な親理論

By Justin

1人目の子どもをきちんと育てるためにがんばっていた親が、2人目・3人目となるうちに子育てに疲れて、世話や教育の質が下がってしまうのではないか、という理論です。デューク大学とワシントン大学の共同調査では、「テレビを見る時間や宿題に関して、長男・長女の方が次男・次女以降の子どもより厳しい教育を受けている」という結果が出ており、怠惰な親理論があながち間違っていない可能性があるとのこと。

これらの「理論」は、あくまで調査結果から考察されたもの。例外となる事例は多く存在するので、「兄より優れた弟など存在しない」というジャギのような考え方は禁物です。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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