Googleが「忘れられる権利」で受けた削除依頼の内容や削除数の多かったサイトを公開

By Alain Bachellier

2014年5月にEUの最高裁判所に相当する欧州司法裁判所が「私人は個人情報に関する検索結果の削除をGoogleに要求できる」という判決を下したことから、インターネット上における「忘れられる権利」が認められ、Googleの検索結果に表示される情報に対して削除要請を所定のフォームからできるようになりました。判決から半年以上たった2014年12月に、Googleがヨーロッパにおける「URL削除リクエストの総数」や「削除リクエストの例」、「URLが削除されたドメインの上位10サイト」などを公開しています。

European Privacy in Search – Transparency Report – Google
http://www.google.com/transparencyreport/removals/europeprivacy/

Googleがユーザーから受けた削除の総リクエスト数はヨーロッパ全体で19万948件。削除すべきか検討が行われたURLの総数は69万1413件で、そのうち40.1%は削除が敢行されました。


Googleがフランスから受けた削除依頼の総数は3万8373件で、フランスと関わりのあるユーザーから削除依頼があったURLの総数は12万5841件です。削除依頼されたURLのうち48.9%が最終的に削除されました。


ドイツに関するユーザーから削除依頼があったURLの総数は11万9859件。削除リクエストの総数は3万2038件で、グラフをみると49.5%のURLが削除されました。


イギリスは削除依頼があったURLが9万6126件で、リクエスト総数は2万4591件。削除依頼があったURLのうち34.3%が削除され、これはフランスやドイツより少ない結果になりました。


イタリアは削除がリクエストされたURLのうち、25.3%しか削除されず、イギリスと同様に削除されなかったURLの割合のほうが多いという結果です。


これは削除依頼の内容の一例。イタリアでは、ある女性から夫の殺人に関する記事の削除依頼があり、女性の名前が記事に含まれていることから、女性の名前による検索結果から該当ページを削除。


イギリスではインターネットに不名誉な内容を投稿したメディア関係者から、その内容に関する記事への4件のリンクを削除する依頼がありましたが、Googleは削除せず。


業務上の性犯罪で解雇された個人から、解雇に関する記事へのリンクの削除依頼がありましたが、こちらは削除されませんでした。


投稿した画像を無断で再投稿された個人から該当ページへのリンク削除依頼があり、本人の名前による検索結果から該当ページを削除。


個人が引き起こした不正行為について、国の機関が公式発表した文書へのリンク削除は、審査の結果行われませんでした。こういった削除依頼の審査は、依頼人に関する古い情報や不正確な情報が検索結果に含まれているかどうかをGoogleが確認し、検索結果に残っている情報に公共の利益があるかどうかを検討した後に、削除するかどうかが決定されるとのことです。


検索結果からほとんどのURLが削除されたドメインの上位10サイトがこちら。FacebookやGoogle+といったSNSの他にも、YouTubeなどの大手サイトが含まれています。


「忘れられる権利」が認められているヨーロッパでは、多くのURLが検索結果から削除されていました。日本では、ある男性がGoogleの検索結果が人格権を侵害しているとしてGoogleを相手に裁判を起こし、下級裁判所でGoogleに投稿の一部を検索結果から削除を命じる仮処分が下されたことがあり、インターネットにおけるプライバシーの問題を取り上げる訴訟は珍しいことではなくなってきています。ヨーロッパで適用されている「忘れられる権利」が日本でも認められる日が来たら、インターネットのプライバシーを巡る訴訟に大きな影響を与えることは間違いなさそうです。

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