無料でパリ旅行に超絶役立つオフラインGPS表示+乗換検索地図アプリ「Visit Paris by Metro」レビュー
By Daniel Pfund
海外旅行などで見知らぬ土地を訪れる時は「道に迷ってしまうこと」が最も怖いことですが、海外ではSIMカードなどを購入しなくては、頼みのスマートフォンも使うことができません。フランスではGoogleマップで乗り換え検索を使っても「経路がありません」と表示されることが多いのですが、全て日本語表示可能で、オフライン状態でパリの地図上にGPSで現在地を表示できたり、メトロなどの公共交通機関の乗り換え検索ができてしまう超絶便利なRATP(パリ交通公団)公式の無料マップアプリが「Visit Paris by Metro」です。
iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Visit Paris by Metro - RATP
https://itunes.apple.com/jp/app/visit-paris-by-metro-ratp/id660175477
Visit Paris by Metro - RATP - Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=net.ixxi.ratp.tourisme&hl=ja
Visit Paris by MetroはiOS版/Android版が提供されており、どちらも無料で全ての機能が使用可能。今回はiOS版を使ってレビューしていきます。
起動するとオフラインでパリの地図を利用できるようにするため、約20MBの地図データのダウンロードを求められます。この手順を済ませておかないとオフラインで使えないため、必ず出国前や空港のホテルなどで先にダウンロードしておきましょう。
というわけで土地勘のないパリの街で自分の現在地を把握するには、トップページの「周辺」から、位置情報の利用に「OK」をタップ。するとオフラインでもGPSが使えるため現在地が表示されました。「M」のマークはメトロの駅を表しています。
マップには美術館などの文化施設アイコンと、メトロパス販売所の「Paris Visite」アイコンの表示/非表示を切り替えられ、メトロの路線図への切り替えも可能です。どちらにもGPS表示できるのが便利なところ。ピンチイン・アウトで地図を拡大・縮小できます。
メトロの切符は1回券や1日~5日のフリーパスがあります。メトロの切符は「1~3ゾーン」と「1~5ゾーン」とゾーンごとに値段が異なるのですが、どのParis Visiteを購入すれば良いのかは「公共交通機関の切符」から「Paris Visiteを選択する」をタップ。
滞在期間と行き先を選択したら、「選択を確認」タップします。
すると今回選択した行き先に適した、1~5ゾーンを1日中乗り放題のParis Visiteが表示され、価格が22.85ユーロ(約3170円)であることがわかりました。「どこで買えばいいのか?」を知るためには「Paris Visite(ゾーン1~5)の販売所について」をタップ。
購入できる販売所が写真付きで表示されます。特に空港はターミナルごとに詳しく書かれているのがうれしいところで、パリ到着時のターミナルからスムーズに買いに行くことも可能。
「そもそもどんな切符があるの?」を知りたい時は、「公共交通機関の切符」から「すべての切符」を選択。
すると、メトロ・バス・電車などの名称や金額が表示され、ディズニーランドや空港など特定の目的地のチケットなどを確認できます。
その中から1つをタップしてみると、切符ごとの詳しい説明を読むことができます。
目的地の駅名がわかっている場合や、てっとり早く空港までの経路を知りたい場合は「駅と空港」をタップすると、一覧から、もしくは直接駅名などを入力して目的地を選択可能。試しにシャルル・ド・ゴール空港を選んでみると……
空港までの全ての経路と金額が表示され、電車・メトロ・バスなど好きな交通手段を吟味することができるわけです。
現在地からの行き先を検索するにはトップページ右上をタップして、「行き方の検索」から同じように目的地を入力すればOK。
検索した経路はこんな感じで表示され、実際にこの通りに行けば迷うことなく目的地に到着できました。「マップ」をタップすると路線図を見ることができ、乗り換え地点まで表示してくれます。
さらにトップページからは日本語で「エッフェル塔」など観光名所を検索できるほか、画面下側に表示されている観光名所の写真をタップして経路を検索することも可能。
地図検索機能以外にも非常に便利なのが、「旅行者のためのヘルプ」からいろいろなパリの情報を見ることができること。
「セキュリティに関するアドバイス」からは、「切符はすぐに捨てない」「スリが多いので荷物から目を離さないようにする」「紛失物窓口の電話番号」といった情報や……
「便利な番号」からはメトロ・警察・大使館などの電話番号を見ることができます。
「便利なフレーズ」では、メトロ関連のフランス語を知ることができます。フランス語が話せなくても、そのまま駅員さんに見せればわかってもらえるかも。
なお、各駅に設置されている切符売り場はこんな感じ。
By Jerry H.
ロールバーを回すと画面の選択を上下に移動でき、現金かクレジットカードで精算します。
By drinkerthinker
切符は以下のようにいずれも同じようなデザイン。左が1回乗車券の「Ticket t+」1.7ユーロ(約230円)、真ん中が「Paris Visite(ゾーン1~3)」の1日券で10.55ユーロ(約1450円)、右がシャルル・ド・ゴール・空港~オペラ座前を運行するロワシーバスの片道券で10ユーロ(約1370円)。
入る時のみ切符を改札に通します。切符が必要なのはココだけですが、たまに車内や駅構内で駅員から無賃乗車の見回りのために切符の提示を求められることがあり、捨ててしまっていると罰金を支払うハメになるので注意が必要です。
By Michelle Kinsey Bruns
とある駅の構内。ひと駅に複数の路線がある場合は、看板を見ながら行き先を探す必要があります。
看板を見て、目的の路線・乗る方向・乗り換える駅などを見ておくと安心。
ホームには何分後に電車が来るかカウント表示しているボードがあります。
電車の扉の大半は手動式になっており、目的地で誰も乗り降りしない場合は自分でドアを開ける必要があります。ボタン式と、以下のようにバーをガチャっと上に上げるロックバー式があります。
By Chris Waits
出口に改札はなく、扉を押せばそのまま出られるようになっています。後ろに人がいれば閉まらないように支えておくのがフランスのマナーでした。
By victortsu
駅の外に出ても、現在地を表示して移動すれば、迷うことなく目的地に着くことができるアプリ、というわけです。
実際にパリで使ってみたところ、「オフラインでここまで使えるのか……!」と衝撃を受けるほどで、全く見知らぬ場所からでも問題なく移動することができました。パリ市街から離れるとGPSを表示できなくなりますが、地図や路線図自体は表示可能。このアプリを使っていなければ、「どれほど時間をロスしていたののだろうか……」と恐ろしくなるほどだったので、パリへ旅行に行く時にはぜひともインストールしておくべきアプリとなっています。
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