自由自在に初音ミクを歌わせるキーボード「ポケット・ミク」を使ってみた
初音ミクをはじめとするVOCALOIDは歌声を奏でることのできるDTMソフトですが、ソフトの使い方がわからなくても、スタイラスペンをキーボードにタッチするだけで直感的に初音ミクの歌声を演奏できるのが「歌うキーボード ポケット・ミク」です。専用ブラウザアプリと併用すれば好きな歌詞を設定できるとのことだったので、実際に使ってみました。
歌うキーボード ポケット・ミク | 大人の科学.net
http://www.otonanokagaku.net/nsx39/index.html
ポケット・ミクを使って初音ミクとBUMP OF CHICKENがコラボした「ray」の初音ミクパートを演奏している様子は以下のムービーから見ることができます。
ポケット・ミクで「ray」の初音ミクパートを歌わせてみた - YouTube
歌うキーボード「ポケット・ミク」のパッケージはこんな感じ。
スタイラスペンでタッチすることでボーカルをキーボードで演奏可能。ヤマハ製のeVocaloid対応音源LSI「NSX-1」を内蔵することで新しいVOCALOIDの形を実現したとのこと。
開封
中にはユーザーズマニュアル・専用ステッカー・初音ミクV3のチラシ・ポケット・ミク本体が入っています。
本体はこんな感じで、片手で持てるサイズです。
背面にはスタイラスペンが収納されています。
ポータブルで使用する場合は後ろのフタを開けて……
単4電池を3本入れれば使用が可能。
本体上部のスイッチを「BATTERY」に合わせてスライドすればOK。
オレンジ色のランプが点灯していればスタイラスペンでタッチするだけで初音ミクの声を演奏できます。
専用のステッカーは2種類。下側ならボタンの操作方法が書かれているので迷わずに操作できそうです。
せっかくなので初音ミクバージョンをペタペタ。
また、本体上部のつまみを「USB」に切り替えて、Micro-USBケーブルを接続すればPCやAC電源から直接電源を取得可能。
1~5のボタンを切り替えることで「あ~お」の発音に切り替えられ、SHIFTを押しながら1~5のボタンを押すとデフォルトのプリセット歌詞の「1:こんにちは、ありがとう」「2:ちょうちょ」「3:さくらさくら」「4:蛍の光」「5:いろはにほへと」に切り替え可能。キーボードのドレミをペンでタッチすれば対応した音階を発音する仕組み。鍵盤の形の下段は音階演奏、上段はスライドすることで滑らかに音階を変えられるリボン演奏が可能となっています。
ほかにも発音中に「VIBRATO」を押せばビブラートをかけることができ、SHIFTを押しながらボリュームボタンを押すと音階を半音上下できます。
ポケット・ミクの本体のプリセット機能を演奏している様子は以下のムービーから。
「ポケット・ミク」の基本的な機能はこんな感じ - YouTube
ポケット・ミクはスピーカーを内蔵しているため単体でも音を出すことができますが、音量を上げると少し割れ気味。音質が気になる場合はオーディオアウト端子からスピーカーなどに出力することも可能です。
なお、ポケット・ミクには好きな歌詞を歌わせることができる専用ブラウザアプリが用意されており、以下のページから設定して使用することができます。
ポケミクアプリ | 歌うキーボード ポケット・ミク | 大人の科学.net
http://otonanokagaku.net/nsx39/app.html
まずは「アプリを使う」をクリックしてアプリページへアクセス。
対応OSはChromeのみなので、別ブラウザからアクセスすると以下のように表示されます。
次に表示されている「chrome://flags/#enable-web-midi」をコピーし、アドレスバーにペーストします。
すると以下のようなページが表示されるため、「WEB MIDI APIを有効にする」の項目の「有効にする」をクリック。「無効にする」と表示されれば設定は完了。
再びアプリページに戻ると、エンドユーザー使用許諾契約書が表示されるので読了後に「同意します」をクリック。
アプリが開いたらポップアップの「許可」をクリック。
「ポケット・ミクを接続しブラウザを再起動してください。」と表示されたら、指示通りUSB接続とブラウザ再起動を行って、「ポケット・ミクと接続」のページで「接続する」をクリック。
ポケット・ミク専用アプリが使えるようになりました。ポケット・ミクを鳴らすとブラウザアプリの表示も連動して反応し、「DoReMi Mode」をクリックすると……
好きな歌詞を割り当てるプリセットページに切り替え可能。歌詞の割り当ては各欄の右側に表示されている「E」をクリック。例えば真ん中2列目をクリックしてみると……
歌詞を「I」のボタンに割り当てられます。「A~O」「SHIFT+A~O」「VIBRATO+A~O」のプリセットを書き換えて最大15個まで登録可能。
入力欄には1つあたり64文字まで入力でき、英字・「っ」などの小書き文字は、発音できない文字としてエンターを押した時に削除されます。
あとはメロディに合わせて歌詞を考えるだけ。入力は以下のように1つのプリセットに全ての歌詞を入力したもの。
キーボードをタッチすると順番に「ぎ→が→じ→ん」と不可逆的に流れていくため、小分けに入力すると、操作は大変になりますが、演奏ミスの被害を最小限にすることができます。
なお、上記の歌詞でジングルベルを演奏している様子は以下のムービーから試聴可能です。
「ポケット・ミク」でジングルベル風「GIGAZINEの歌」を歌わせてみた - YouTube
ポケット・ミクは、「音楽制作はよくわからない……」という人でも気軽に演奏することができるボーカル・キーボードになっており、さらにUSB端子を通じてMIDIフォーマットのデータを入出力できるため、専用アプリだけでなくMIDIシーケンサーソフトなどのDTMソフトと組み合わせて使用するといった上級者向けの仕様も搭載しています。外部からのMIDI信号の命令によって搭載しているNSX-1チップのGM音源と伴奏したり、内蔵のエフェクトをかけたりすることが可能という、5000円とは思えないほどの機能が詰め込まれたマシンとなっています。
なお、歌うキーボード「ポケット・ミク」は現在Amazonで5378円(税込)で販売中です。
Amazon.co.jp: 歌うキーボード ポケット・ミク (大人の科学マガジン特別編集): 大人の科学マガジン編集部: 本
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