メモ

睡眠不足についてのあれこれをアメリカ疾病予防管理センターが公開

By Aaron G Stock

睡眠不足が続くと居眠り運転をしてしまったり、労働災害やその他ヒューマンエラーが起きてしまうものですが、実際にどれくらいの割合の人たちが睡眠不足なのか、人種や年齢層によりその割合は変わってくるのか、そして良質な睡眠をとるにはどうすればいいのかについてアメリカ疾病予防管理センター(以下CDC)が調査しています。

Insufficient Sleep Is a Public Health Epidemic | CDC Features
http://www.cdc.gov/features/dssleep/


車の運転中にウトウトしてしまったり、日中仕事のタスクが中々進まなかったりといったことを誘発するのが「眠気」です。現代社会の睡眠不足は広範な社会的要因により引き起こされるもので、不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害とも密接に関わっています。CDCはアメリカの成人の5000万人から7000万人が睡眠障害や不眠症などを抱えているのでは、と推定しています。


CDCは睡眠不足がどれだけ国民全体に影響しているのか調べるために、Behavioral Risk Factor Surveillance System(BRFSS)という世界最大の電話調査で集められた成人の睡眠状況に関するアンケート結果と、過去に実施された複数の調査で得られた結果を分析したそうです。

これらのデータを分析した結果、調査対象となっていた12の州の成人7万4571人のうち、35.3%が1日7時間の睡眠をとり、48%がいびきをかき、37.9%がひと月の間に無意識に眠ってしまった日がある、4.7%がひと月の中で1度は車の運転中にウトウトしたり実際に眠ってしまったりしたことがある、と答えていました。

By Amancay Maahs

アメリカ合衆国運輸省は、アメリカでは1年間で居眠り運転による死亡事故が1550件、人身事故は4万件起きていると推定していますが、4.7%の人がひと月に1度以上の居眠り運転経験があると答えているのをみると、もっと多くの事故が起きていてもなんら不思議ではありません。

この他にも、CDCは2005年から16歳以上の調査対象に対して睡眠障害に関するアンケートを行っているNational Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)という調査の、2005年から2006年と2007年から2008年までに行われた調査のデータも分析しています。

By MC Quinn

分析では20歳以上のアンケート回答者10896人のデータを集たところ、20~39歳の成人は37%が睡眠不足でした。年代別に見ると40~59歳が40.3%、60歳以上では32%が睡眠不足であると答えたそうで、働き盛りの20~39歳よりも40~59歳の成人の方が睡眠不足の割合が高いことが分かっています。

また、人種別に見ると非ヒスパニック系黒人は53%、非ヒスパニック系白人は34.5%、ヒスパニックは35.2%が睡眠不足であったそうで、非ヒスパニック系黒人の睡眠不足の割合がとても高いこともよく分かります。


CDCによると1日の推奨睡眠時間は7~9時間とのことで、これ以下の睡眠時間しかとれない場合、日中のタスクに支障をきたすとのこと。

大人から子どもまで必要な睡眠時間はバラバラですが、National Institutes of Health(NIH)によると、学齢期の子どもは少なくとも毎日10時間の睡眠が必要で、10代の頃には9~10時間、成人は7~8時間の睡眠が毎日必要になるとのこと。

しかし、NIHの調査によると成人の30%が1日平均6時間の睡眠しかとれていないと答えており、高校生の31%だけしか最低8時間の睡眠時間をとっていないことが分かっています。

By Jennifer Kiernan

日本でも毎日7~9時間の睡眠をしっかりとれている、という人は多くないかもしれません。しかし、そんな人のために「良い睡眠をとるためのポイント」としてCDCが挙げているのが以下の4点です。

・毎晩同じ時間にベッドに入り、同じ時間に起きる(良い睡眠習慣を身につける)
・睡眠前に大量の食事をとらない
・寝る前にカフェインやアルコールを摂取しない
・ニコチンを摂取しない

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「あと1時間寝させて」は体のパフォーマンス向上やクリエイティブさを引き出すのに効果的 - GIGAZINE

成功した人たちが早起きして朝8時前にしていた5つの習慣とは? - GIGAZINE

睡眠の質を高める3つのシンプルな方法 - GIGAZINE

睡眠不足による疲労の状態は「ほろ酔い」と同レベルの状態であることが判明 - GIGAZINE

睡眠は神経パルスの伝達速度向上に重要な脳細胞の数を増やすことが判明 - GIGAZINE

睡眠には脳の老廃物を除去する働きがあることが判明、脳疾患の治療に光 - GIGAZINE

平均睡眠時間を1時間減らすと糖尿病・ガンに関する遺伝子が活発になることが判明 - GIGAZINE

世界初の睡眠コントロールで1日2時間睡眠を可能にする「Neuroon」 - GIGAZINE

in メモ, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.