SIMフリーの6インチファブレット「ASUS Fonepad Note 6」を1週間使い倒してみました
SIMロックフリーの6インチファブレット「ASUS Fonepad Note 6」は、MVNO回線を利用してモバイル通信が楽しめるだけでなく、電話機能も備えるためスマートフォンとしても利用可能です。そんな自由度の高いFonepad Note 6を1週間くらい徹底的に使い倒してみました。
ASUS Fonepad Note 6 (ME560CG)
http://www.asus.com/jp/Tablets_Mobile/ASUS_Fonepad_Note_6_ME560CG/
◆開封・他機種と比較
「Fonepad Note 6」はツヤ消しの化粧箱に入っています。
ふたを開けるとFonepad Note 6の登場。限定色のホワイトモデルです。
箱の中にはFonepad Note 6本体・ACアダプター・microUSBケーブル・説明書・保証書・パンフレットが入っていました。
説明書はばっちり日本語に対応しています。
Fonepad Note 6を手に取るとこんなサイズ感。画面サイズは6インチで「ファブレット」と呼ばれるサイズ。角・縁に丸みを持たせたデザインで、ホールド性は非常に良好。成人男性なら片手で楽々持てそうです。
重さは実測で214g。
5インチサイズのスマートフォン「Nexus 5」と並べるとやはりFonepad Note 6は一回り大きいことが分かります。
Nexus 5がツヤ消しのパールホワイトなのに対してFonepad Note 6はツヤありの純白。
続いて6.4インチサイズの「Xperia Z Ultra」との比較。同じファブレットですが、Fonepad Note 6の方がXperia Z Ultraよりも縦の長さが短めです。
3台を並べるとこんな感じ。Fonepad Note 6はXperia Z UltraとNexus 5の中間のサイズです。
◆外観
Fonepad Note 6は、表面上部に大きめのスピーカーを搭載。その下にはフロントカメラ、光センサー、近接センサーが配置されています。
表面下部には上部と同じくスピーカーを搭載。ファブレット・タブレット端末はスマートフォンに比べてサイズに余裕があるため、表面にデュアルスピーカーを搭載するスタイルが主流になりつつあります。
天面にはマイク/ヘッドホンジャック。
左側面には各種コンポーネントを配置。
カバーを外すと左からmicroSDカードスロット、SIMカードスロット。
底面には内蔵スタイラスペン、microUSBポート、マイク。
スタイラスペンは「ASUS」のロゴ入り。
右側面には電源ボタン、音量ボタン。
背面には800万画素のリアカメラ。
Intelマークも入っています。Fonepad Note 6はIntel製のAtomプロセッサ「Z2580」を搭載しています。
◆操作レビュー
Fonepad Note 6を起動させるとセットアップがスタート。言語の選択、インターネット接続を行い……
データの同期、Googleアカウントの設定、位置サービスを行うかを選択します。
さらに日付の設定を行いASUSの利用規約に同意したら「終了」をタップ。これでセットアップは完了です。
チュートリアルが始まるので、「OK」→「OK」とタップすればFonepad Note 6が使える状態になります。
こちらがホーム画面。Fonepad Note 6は6インチのIPS液晶を採用しており視野角は上下・左右ともに178度と広く、輝度も明るめです。
同じフルHD(1920×1080)の画面解像度ですが、Fonepad Note 6のアイコンはXperia Z Ultraに比べると大きめ。
Fonepad Note 6は、Intel Atom Z2580(2コア・2.0GHz)、メモリは2GBと最新のスマートフォン・タブレット端末に劣らないスペックです。OSはAndroid 4.2.2(JELLY BEAN)。
Fonepad Note 6の反応速度やブラウジングの様子は以下のムービーで確認できます。
ASUS Fonepad Note 6はサクサク動作 - YouTube
サクサクと操作可能で特にストレスはなさそうです。ウェブ画像の読み込みには若干引っかかりが感じられますが、許容範囲と言えます。
◆SIMフリー
Fonepad Note 6はSIMロックフリーの端末なので、携帯キャリアを問わずモバイル回線を利用できます。対応するバンドはW-CDMA/GSM/EDGEで、W-CDMAは2100(1)/1900(2)/850(5)/800(6)/900(8)MHzをサポートしていますがLTEには対応していません。なお、CDMA2000はサポートしないため、auの回線では利用できないので注意が必要です。
まずは、docomoのスマートフォンで使用しているSIMカードを挿してみることに。
docomoスマートフォンの契約上、docomo端末以外のモバイル端末でネットを利用するにはmopera Uのプロバイダ契約が必要なので、このままではモバイル通信を利用できません。ただし、mopera Uに契約しない状態でも通話は可能です。実際に電話をかけてみたところ、遅延もそれほどなく実用的な音質と言えるものでした。
続いてMVNOを利用したいわゆる「格安SIM」で試してみます。今回使用したのは、NTTコミュニケーションズの「OCN モバイル ONE(旧名:モバイルエントリーd)」のSIMカード。
「設定」画面の「その他」、「モバイルネットワーク」、「アクセスポイント名」とタップ。
Fonepad Note 6はあらかじめ対応するMVNOのAPNが用意されているので自分の利用するAPNを選択します。今回は「OCN モバイル ONE」をタップ。ユーザー名・パスワードを入力すれば設定は終了です。
格安SIMを使った感想は、やはり3G回線なので速度がそれほど速くないということ。以前は「速い!」と感じていたdocomoのFOMAハイスピードも、LTEに慣れてしまった今ではストレスがたまりそう。Wi-Fi使用時のブラウジングが速いだけに3G回線の遅さが際立ってしまいます。
◆片手で操作
続いて、Fonepad Note 6を片手で操作してみました。
Fonepad Note 6には、「片手操作モードが用意されており、大きめの画面でも片手で操作できるように画面サイズを縮小できるとのこと。さっそく試してみました。
ASUS Fonepad Note 6の「片手操作」はこんな感じ - YouTube
片手操作モードでは画面を4.3・4.5・4.7インチに縮小でき、左右どちらにも寄せられるため利き腕を問わずに片手操作が可能です。ただし、6インチのファブレットを片手で操作するのは不可能ではないものの、端末が手から落ちないようにバランスを取りつつ指を伸ばすという無理な動作が必要なため、縦スクロール以外の複雑な操作は難しいと感じました。さらに、片手操作で「片手操作モード」へ移行できないところには不便さを感じました。
◆スタイラス
Fonepad Note 6はファブレット端末におなじみのスタイラスペンが付属しています。
スタイラスはペン先がわずかにへこむため、タッチの感触を確認しつつ画面をなぞることができ、かなり使いやすい印象。画面に近づけるとポインタが表示されるため、細かい操作も正確にこなすことが可能です。
Fonepad Note 6には、画面を簡単にキャプチャし文字などを書き込んで保存できる「インスタントページ」という機能があります。インスタントページを使うには「設定」画面で「スタイラス」をタップし、「インスタントページ」のチェックを入れればOK。これで、スタイラスペンを端末から取り出すと、自動的に画面がキャプチャされ文字入力が可能になります。
ASUS Fonepad Note 6のインスタントページでキャプチャ&文字入力 - YouTube
また、スタイラスの真ん中にあるボタンを使えば好きな範囲を指定してキャプチャ&保存することも可能です。
ボタンを押しながら画面をペンでなぞっていくとキャプチャ範囲が水色の枠で指定できます。
ペンを画面から離せばキャプチャ画像を自動で保存してくれます。
この範囲指定キャプチャを使って写真を収集する様子はこんな感じです。
ASUS Fonepad Note 6で楽々写真収集 - YouTube
この範囲指定キャプチャ機能は非常に便利で、写真収集作業が大いにはかどりそうです。
◆電子書籍閲覧
Fonepad Note 6にはKindleアプリがあらかじめインストールされています。そこで、Kindleアプリを使って漫画を読んでみました。
画面を縦にするとこんな感じ。1ページ分が表示され、文字もなかなか読みやすそうです。
画面を横にするとこんな感じで見開き2ページ分が表示されますが、さすがに文字が小さく読みづらいです。
◆温度
Fonepad Note 6を長時間使用すると、端末背面がじんわり温かくなってきます。そこで、サーモグラフィを使って熱分布を測定してみました。
こちらは使用前の端末の状態。おおよそ31度前後です。
一方、YouTube動画を30分ほど視聴した後の端末の温度はこんな感じに。一部では40度くらいまで高温になっています。
さすがに長時間使用しても持てないほど熱くなることはなかったものの、夏場に使用する場合には気になるかもしれません。
◆スペック
CPU:Intel Atom Z2580(2.0GHz2コア/4スレッド)
メモリ:2GB
液晶ディスプレイ:6インチTFT Super IPS+(1920×1080)
ストレージ:16GB eMMC
グラフィック:PowerVR SGX544MP2
カメラ:リア800万画素、フロント120万画素
サイズ:縦16.5センチ×横8.9センチ×厚さ1.03センチ
重量:約210g
バッテリー駆動時間:約7時間(Wi-Fi・モバイル通信とも)
無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n
通信方式:W-CDMA(HSPA+):2100(1)・1900(2)・850(5)・800(6)・900(8)MHz、GSM/EDGE:850・900・1800・1900MHz
カラー:ブラック・ホワイト(限定色)
その他:Bluetooth 3.0対応、microSDカードスロット、スタイラスペン付属
◆総括
Fonepad Note 6は、ブラウジングや動画視聴などはもちろんキャリア契約したSIMカードを使えば携帯電話としての通話もこなせるなど、まさにスマートフォンとタブレット端末のいいとこ取りをした端末と言えます。
なだらかな曲面の形状と適度な厚みのおかげで非常に持ちやすく、約210グラムの軽量性も相まってホールド性・携帯性は抜群です。限定色のホワイトカラーは、見た目もかわいらしく、丸みを帯びたスタイルは女性にも喜ばれそう。
また、Intel Atomプロセッサは、パフォーマンスも良好で操作でもたつく場面はほとんどなく、バッテリー駆動時間もしっかり実働で7時間近くのロングライフを実現しています。多機能なスタイラスペンによってキャプチャ操作も快適であり機能性においては文句なし。
ただし、唯一の不満点はLTEに未対応であるところ。3Gによるモバイル通信では回線速度がボトルネックになっているのは明らかで、せっかくのブラウジング性能もWi-Fi環境でしか能力を最大限に発揮できていないようで残念でした。
Fonepad Note 6は、4万9800円で販売中。今回レビューしたホワイトカラーは限定色なので、気になる人は早めにゲットすることをお勧めします。
ASUS Fonepad™ Note 6 - ASUS Shop
http://shop.asus.co.jp/item/ASUS%20Fonepad%E2%84%A2%20Note%206/
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