Gmailの新しいタブUIはメールの開封率にどのような影響を与えたか?
By opacity
5月30日にGmailの受信トレイが新しくなったことが発表されました。これによりメイン・ソーシャル・プロモーション・新着・フォーラムのタブが追加されて、届くメールは種類ごとに振り分けられるようになりました。果たして、この新機能はユーザーにとって役立つもので、メールの開封率は上がっているのかどうか、メールマガジンを無料配信できるサービス「MailChimp」のマーケティングブログが実際に手元のメールボックスに届いた大量のデータをもとに検証を行っており、実際にどれほどの影響が出たのかをまとめたのが「How Gmail’s New Inbox Is Affecting Open Rates」です。
How Gmail’s New Inbox Is Affecting Open Rates | MailChimp Email Marketing Blog
http://blog.mailchimp.com/how-gmails-new-inbox-is-affecting-open-rates/
◆Gmailの新しい受信トレイはどのように開封率に影響しているか?
By skpyogi
記事の著者であるMatthewさんは、Gmailの受信トレイにタブが追加された後、過去1年半分の約125億通にものぼる受信メールを掘り下げて調査しようとしましたが、メールには季節的な傾向があって小さな変化を捜し出すのは困難だったため、機能公開から前後6週間のメールに絞って調査を行いました。これでも1億5000万通のメールがあったそうですが、調査の結果、新しいタブによってメールの開封率は低下していたことがわかりました。現時点ではその数字はわずかなもので劇的には変化していないものの、時間が経つと顕著になってくるだろうとMatthewさんは語っています。
◆変化する開封率
「誰だって新しいオモチャが好きですよね、でもそれは歪められた真実なんです」とMatthewさん。調べによると、新しい受信トレイが公開される前の15週間で、祝日のない平日のメール開封率は約13%以上。バレンタインデーの週には12.5%、クリスマスや年末は10.5%と下がることがあるものの、大きな変化はなかったそうなのですが、新しい受信トレイが公開されてからは3週連続で開封率が低下していたそうです。
◆メインタブについて
By temp13rec.
Matthewさんも、メールの中身を変更したりヘッダの内容をいじったり、購読中止用のヘッダやリンクを追加したりと色々試したものの、購読者が「このメールはプロモーションタブに入れないようにする」と選択しない限り、送ったメールは全てプロモーションタブに入れられてしまったとのこと。これを受けて、Matthewさんは「Gmailは、すべての宣伝メールをプロモーションタブに押し込むつもりではないか」と懸念しています。
ユーザーにしてみれば助かる機能ですが、メールになんとかして目を通してもらいたいというマーケティングやPRの担当者にとっては頭の痛い話になっているようです。
・関連記事
クリック一発でGmailにある送受信メールをバックアップできるフリーソフト「Gmail Backup」 - GIGAZINE
Gmailの無料ストレージ容量が10GBへ拡大 - GIGAZINE
Gmailの空き容量を空けるために古いメールの添付ファイルを見つけて削除する方法 - GIGAZINE
Gmailのアドレスは無制限に増やすことができる - GIGAZINE
Gmailを外付けハードディスクのように使えるフリーソフト「GMail Drive」 - GIGAZINE
Googleが無料ストレージを15GBに拡張、Gmailやドライブで共用可能に - GIGAZINE
・関連コンテンツ