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フランスでもPRISMと同様の通信傍受システムが使われているとの報道、下院議員は否定

by SunJ..

アメリカの国家安全保障局(NSA)がPRISMと呼ばれる監視プログラムによって国民の通信を監視して情報を収集していたのと同じように、フランスでも似たようなプログラムが使われているとル・モンドが明らかにしています。ただし、「いまのフランスの法律でそんなことはできない」と下院議員が報道を否定しています。

La totalité de nos communications espionnées par un supercalculateur
http://www.lemonde.fr/societe/article/2013/07/04/revelations-sur-le-big-brother-francais_3441973_3224.html



こうした諜報活動はシギント(Sigint[signal intelligence]、フランス語だとROEM[renseignement d'origine électromagnétique])と呼ばれるもので、行っていたのはフランス対外治安総局(DGSE)。フランス国内でコンピュータや電話から発せられた電気信号、およびフランスと海外との間のやりとりを収集していたとのことで、電話の場合はかけている番号・場所・日付・会話時間・内容の軽重などの情報が含まれており、同じようにメールやSMS、ファックスなどの情報、さらにはGoogleやFacebookなどのサイト上でのネット活動までが監視・収集されていました。

集めた情報は数億件とも数十億件ともいわれるもので、モルティエ大通りにあるDGSE本部の地下3階に設置されたサーバーに格納されています。このデータを使えば、まるで誰かの日記を読んでいるかのように、特定の人物が電話やコンピューターでどういった活動をしているのかということが一目瞭然になります。

このデータはDGSEだけではなく、国内情報中央局(DCRI)、軍事情報局(DRM)、国防保安局(DPSD)、関税情報調査局(DNRED)、対資金洗浄情報課(Tracifin)、パリ警察情報部でも利用できるようになっていました。


DGSEのテクニカルディレクター・Bernard Barbier氏によると、これまでに2度ほど公になったことがあるそうで、DGSEにあるサーバーが格納できるデータ量は数十ペタバイト(数千万GB)で、サーバーから生じる熱だけで建物を暖めるのに十分なほどだとのこと。この話の中でBarbier氏は「こんにち、我々がターゲットとしているのはパブリックネットワークです、ただし、テロリストに使われているという場合のみですが」と語りました。

一方、このル・モンドの報道に対して、情報機関の法的枠組みについてのレポートをまとめたJean-Jacques Urvoas下院議員は、「フランスの現行法下ではこういったPRISMのような通信傍受プログラムを作るためには国家治安盗聴管理委員会(CNCIS)の承認が必要で、使用後のデータ破棄も必須です。フランス国民が違法に情報監視の対象になることはあり得ません」とブログで発表、

Big Brother à la française ? commentaires | Le Blog de Jean-Jacques Urvoas
http://www.urvoas.org/2013/07/04/big-brother-a-la-francaise-commentaires/



「PRISMと似たようなシステムをフランス国内で運用するのは違法だ」ということは情報技術と自由に関する国家委員会(NCIL)も指摘しているようですが、NCILではプログラムやサーバーの存在自体は確認していないとのこと。

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in メモ, Posted by logc_nt

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