Googleが開発禁止の通知を出す原因となったGoogle Glassアプリ「おっぱいとメガネ」
by Massimiliano Frare
ウインクするだけで写真が撮影できるGoogleのメガネ型コンピューターGoogle Glassは、ポルノ業界に大きな変化をもたらすだろうと予想されています。現在はテスト目的で開発者向けに販売されているところですが、Googleは現地時間の6月3日深夜に開発者ポリシーを変更し、新たにポルノに関するアプリ開発を禁止しました。
Google Glass — Google Developers
https://developers.google.com/glass/policies
UPDATE: Changes to Tits & Glass App - MiKandi Blog | MiKandi Blog
http://blog.mikandi.com/news/mikandi-news/google-bans-glass-porn-apps/
更新されたのはGoogle Glassプラットフォーム開発者ポリシーの「D.コンテンツポリシー」の部分で、裸や生々しい性交、露骨に性的な素材を使ったGlassware(Google Glass専用アプリ)の開発は許可されないとのこと。また、Googleは児童ポルノに対してゼロ・トレランス方式を採用しており、児童ポルノを見つけた場合は当局に連絡し、コンテンツの配布にかかわった関係者のGoogleアカウントを削除するという記載も追加されました。なお、これはGoogle Playのデベロッパー・プログラム・ポリシーとほぼ同様の文章です。
顔のすぐ前でポルノが再生されるため、女性の近くにいるような体験ができるというTits & Glass(おっぱいとメガネ)というアプリはGoogle Glass初のポルノアプリとして注目を集めていたのですが、ポリシーの更新を受けて、このアプリは公開からわずか数時間後に禁止されることとなりました。
Tits & Glassを開発したMiKandi社はブログで、「我々は2週間前にGoogle Glassを受け取ってアプリの開発を始めたとき、開発がポリシーに違反していないかどうか非常に注意深く確認しました。また先週、ウェブサイトを作り、テストインストールを行う際にもダブルチェックを行いました。我々はポリシーの変更をGoogleから一切通知されなかったし、今も通知されていません」と語っています。
by Adam Stanhope
MiKandi社が6月3日の朝にアプリを公開すると、TitsAndGlass.com上には1万人近くのユニークビジターが訪れ、実際に十数人のGoogle Glassユーザーがアプリにサインアップしたとのこと。夜にはビジターは6万1000人にまで上り、API制限の上限に達しました。Googleによるポリシーの変更はその後すぐだったようです。
by Hoàng Long Lê
Google Glassはプライバシーの面からも懸念の声を多く受けており、本人に気づかれずに写真やムービーを撮影が可能なことから、適切なポリシーが策定されるまではGoogle Glassで顔認識技術の使用を禁止すると発表しました。アメリカでは運転中の使用を禁止する州があるほか、カジノでの使用禁止が検討されるなど、反発の動きも多いため、Googleは「我々は強固なプライバシー保護が実施されない限り、顔認識機能を弊社製品に加えることはない。現時点では、いかなる顔認識Glasswareをも承認することはない」とコメントし懸念の払拭を図っています。
by Steve Jurvetson
なお、MiKandi社はブログで「アプリはまだ存在し、人々に使用されていますが、ポリシーに従うためアプリに変更点を加えなければなりません」と述べており、現在アプリを作り変えているようです。
・関連記事
Google Glassの登場でポルノ業界はどのように変化するのか? - GIGAZINE
Googleのメガネ型PC「Google Glass」はどう使うのかわかる公式ムービー、タッチパッドでタイムラインを左右に操作 - GIGAZINE
Google Glassの開封ムービーから実際にGlassを装着して撮影したムービーまでYouTubeに登場 - GIGAZINE
「Google Glass」にはウインクで写真を撮る機能がある - GIGAZINE
Googleのメガネ型PC「Google Glass」の音声操作で写真撮影・ネット検索するとこうなる - GIGAZINE
Google Glassを写真家が使うときっとこうなるという近未来を描いた「Google Glass Photographer」 - GIGAZINE