17歳の少女はハッカソンでどのようにして勝利したのか？

by Peter

ハッカソンとはハックとマラソンを合わせた造語で、あるテーマに基づいて短時間で集中的に開発を行うイベントのこと。そしてなんと、4月27日から開始されたTVnext Hack 2013というハッカソンでTwitterからネタばれツイートの表示をなくすアプリTwivoを開発した17歳の少女が優勝、2500ドル（約26万円）の賞金を手にし、この夏からTwitterでインターンとして働くことが決定しました。

How A 17-Year-Old Girl Won a Hackathon – And What It Means for Women in Tech | Evolver.fm
http://evolver.fm/2013/04/30/how-a-17-year-old-girl-won-a-hackathon-and-what-it-means-for-women-in-tech/

Twivoはビデオレコーダのティーボとtwitterを組み合わせた名称で、アプリに番組の名前を入力するだけで、番組について触れているツイートを一定期間ブロックできるというもの。アプリの開発を行ったJennie Lamereさんはハッカソンに参加した時17歳で、唯一の女性参加者でした。参加者の一人によれば、会場内にいる女性はJennieさんの他には主催者、2人のカメラマン、ケータリングのスタッフ、3人の審査員、そしてある参加者の奥さんだけだったとのこと。

こちらがJennie Lamereさん。

テクノロジーの分野が女性の注目を集めることは、私たちが今日直面している重要な問題です。女性たちがプログラミングに取り組んだり、テクノロジーの会議における発言を増やしたり、女性が参加したテクノロジー会議を上手く進めるには何をすべきか、ということに関して多くの意見が飛び交っています。Jennieさんが大人の男性たちを打ち負かした事実は、テクノロジー分野において女性が活躍することをこれらの意見よりも如実に語りました。

そして5月17日にJennieさんは夏からTwitterでインターンとして働くことをTwitter上で報告。

Jennieさんの父親はEvolver.fmを運営するPaul Lamereさん。Paulさんは娘のJennieさんにソフトウェア開発を勧めたり強要したりということはなく、いつもハイキングに誘っていたとのこと。Jennieさん自身もコンピューターに全く興味がなく、音楽が好きだったのですが、15歳のある日、ハイキングの途中でコンサートのチケット購入に役立つSongkickのAPIについて父親から話を聞いた時にいくつかのアイデアが浮かび、それが転換点となったそうです。2年間で5つのハッカソンに参加し、今回の優勝へと至りました。

Jennieさんは「高校の授業だけでハッカソンの準備ができるとは思いません。私は幸運なことに父から多くのことを教わりましたが、それと同時に友人やStack Overflowといったウェブサイトから学びました。高校の授業はプログラマーとしての基礎を与え、そしてハッカソンを経験するごとに新しいコンセプトを学んでいるのです。今年参加した3つのハッカソンと高校の授業を通じて、より多くのプログラミングを学びました」とコメント。これまでに参加した5つのハッカソンのうち2つはUIに関わるもののみであり、1つのプロジェクトを完成させたのは1度だけというJennieさんの学習のポイントは、とにかくゆっくり一歩ずつ進むことだそうです。

Change The Ratioの創設者であるRachel Sklarさんは「これは素晴らしい物語です。若い少女たちがイノベーションにおける未開発の資源であることの証明にもなりました」とコメント。また、テクノロジーと女性という観点だけでなく、テクノロジー自体としても素晴らしいと語りました。「Jennieさんの考えは完璧にユニバーサルで、ジェンダー的にも中立。これは古典的な企業の痛い点をついて、解決しているものです。彼女はアイデアを持ち、それを実行しました。テクノロジーのおかげで私たちは彼女が前進していく過程をこれから見ることになるでしょう」とのことです。