ハードウェア

インテルがデスクトップPC向けマザーボード市場からの撤退を示唆

By k0a1a.net

インテルのスポークスマンが「これまで20年ほどデスクトップPC向けのマザーボードを売ってきたけれど、そろそろ撤退するだろう」と語ったそうです。

Intel exits the desktop motherboard business to focus on new form factors | PCWorld
http://www.pcworld.com/article/2025926/intel-exits-the-desktop-motherboard-business-to-focus-on-new-form-factors.html



インテルのスポークスマンであるダン・スナイダー氏はPC関連ニュースサイトのPCWorldに対して、次世代CPUであるHaswellが製品化されて出荷がスタートしたあと、デスクトップPC向けのマザーボード事業部門を3年かけて解体する方針であることを明らかにしました。この動きは世界的な情勢にあわせたもの。

情勢というのは、1つはデスクトップPC向けマザーボードの需要が以前に比べて落ちてきているという点。もう1つはASUSGIGABYTEAsrockなどが需要に応じた幅広いラインナップを揃えてきており、それらと歩調の合っていないインテル製品をわざわざ選ぶ理由がなくなっているという点です。

マザーボード市場全体から見ると、インテル製ボードはOEMのPCにはよく搭載されていたものの、特別に大きなメーカーというわけではなく、むしろホワイトボックス
ビジネスによって、ASUSやGIGABYTEなど多数のメーカーがシェアを握っています。これらのメーカーは、ボードに自動オーバークロックなど熱狂的ファン向けの機能を伝統的に搭載しており、インテルがリソースを削って今後成長の見込める分野に振り分けるという決定をしてもなんら驚くことではなく、PCWorldでは「このあたりがちょうど頃合いだ」と分析しています。

インテルは今後、デスクトップPC向けマザーボード事業部門を解体して生まれたリソースを約10cm四方の超小型PC・NUC(Next Unit for Computing)などへと振り分けていき、UltrabookとオールインワンPCのシステム設計の改善についても注力していく方針です。これは、ユーザの興味がタブレットやスマートフォンに移っており、PC全体でセールスが落ち込んでいるものに対抗するためで、新リファレンスデザインによって、製品出荷を迅速化し、モバイルユーザーたちにアピールしていく予定を立てています。


例えば以下のような製品が実際に存在しており、日本でも購入可能となっています。

Diginnos Mini NUC(  デジノス ミニ NUC)|コンパクト・スリムパソコン|デスクトップパソコン(PC)|BTO・自作パソコン通販のドスパラ



Amazon.co.jp: Intel NUC(Next Unit of Computing) Kit QS77 Expressチップセット Intel Core i3-3217U搭載マザーボード(D33217GKE)キット BOXDC3217IYE: パソコン・周辺機器



既存の製品については、今後も保証期間分はきっちりサポートは継続されるとのことで、Haswell対応マザーボードについてはインテルが提供し、Haswellがある限りは売り続ける方針。また、デスクトップPC向けのCPUとチップセットは今後も供給を続けていく予定で、LGA 2011ソケットなどのサポートも続けていくとのこと。

インテルは今後、FFRD(Form Factor Reference Design)プログラムにより、OEMパートナーがデスクトップPC向けの新マザーボードをデザインしていけるようにするそうで、他方、パフォーマンスを重視するユーザーたち向けの競争は、今後も激しいままだと予測されています。

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in ハードウェア, Posted by logc_nt

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