デザイン

アルミやチタンなどでできた金属製サイコロ「Precision Machined Dice」


6つの面が等しい確率で出るサイコロを作るにはサイコロの重心はすべての目が均等に出るような位置にする必要があり、それを逆手にとってイカサマ用サイコロを作る方法も編み出されていますが、アルミニウムや真ちゅうなど、5種類の金属を使って6面それぞれの確率を限りなく近くした精密なサイコロ「Precision Machined Dice」が作られており、現在商品化のため出資を募っています。

Precision Machined Dice by Amber Rix - Kickstarter
http://www.kickstarter.com/projects/124127689/precision-machined-dice

Precision Machined Diceの詳細は以下のムービーから見ることができます。


こちらがPrecision Machined Diceをデザインした大学生のAmber Rixさん。サイコロはアルミニウムのもの(18.4g)、真ちゅうのもの(58.0g)、銅のもの(60.7g)、ステンレス鋼のもの(54.5g)、チタンのもの(32.2g)の5種類が作られる予定。アルミニウムのサイコロはシルバー・ブルー・ブラック・レッドの4色展開で、プロジェクトがうまくいけば、希少金属であるタングステンのもの(129.5g)も作りたい、とAmberさんは語ります。


固体の物質にとって重心はものの中心を決める非常に重要なものであり、完璧な立方体の場合、6面すべてから等しい中間地点に重心があります。そしてサイコロの場合にもう一つ重要になるのが回転運動ですが、回転力学は物質の中心だけではなく慣性モーメントにも左右されます。慣性モーメントとは軸を中心に回転する物体の回転に対する慣性の大きさを表す量で、軸の周りの慣性モーメントが大きいほど、物質は回りにくくなります。


Amberさんは立方体3Dモデルを作るためのソフトウェアパラソリッドを使用し、慣性モーメントを最小限にしたサイコロを作成することを決めました。通常、慣性モーメントは物質の形によって決まりますが、サイコロの形を変えるわけにはいかないため、サイコロの中心を限りなく重心に近くして、慣性モーメントを理想的な立方体における慣性モーメントの範囲内まで小さくしました。サイコロの目はドリルで開けましたが、重心が変わってしまわないようそれぞれの穴の深さを調整したとのことです。


なお、Precision Machined Diceは商品化のため現在出資を募っている最中。アルミニウムのサイコロ2個セットが12ドル(約1000円)、ステンレス鋼のサイコロ2個セットが19ドル(約1600円)など、出資額によってもらえるサイコロの種類と数が変化し、アメリカ国外の場合、別途送料(5ドル、約420円~)が必要となります。


締め切りは日本時間で2013年1月11日午前7時12分です。

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in 動画,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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