函館朝市名物「活いかの踊り丼」が欧米の人々から大反響、英紙にも掲載

函館の「一花亭たびじ」で食べることができるという「活いかの踊り丼」が、そのすさまじい見た目で国内でもたびたび話題になっていましたが、YouTubeにその様子がアップされたことから、欧米の人々の目に触れることとなり、非常に大きな反響を呼び、ついに英紙「Daily Mail」に掲載されるまでになりました。

Shocktopuss! Horrifying moment squid comes back to life and jumps off plate | Mail Online

「活いかの踊り丼」の様子は、以下のムービーから見ることができます。

‪函館朝市名物「活いかの踊り丼」‬‏ - YouTube


まず「活いかの踊り丼」は、酢飯の上にいくらやイカの切り身、肝、薬味などに加え、眼球部より上を切り落としたイカが乗せられた状態で出てきます。

そこに醤油をかけます。

すると、イカの触手がバタバタと踊りだします。

実に恐ろしい見た目ですが、これは醤油がしみるためにイカが苦痛で暴れているわけではなく、醤油に含まれる高濃度のナトリウムイオンが新鮮なイカの細胞内で電位差を作り出し、神経細胞膜で信号が一時的に活性化され、触手が動くという原理だそうです。

Daily Mailの記事では上記の内容に加え、踊りが終わったらイカの体はいったん取り除かれ、ゲソは食べ易く調理されて出てくるという点も冷静に解説されていますが、見出しは「ショックトパス！ イカが蘇って皿から飛び出す恐怖の瞬間」と、いかにも欧米風なものとなっています。

Daily Mailが取り上げているムービーは下のムービー。画質はやや落ちますが、イカは派手に動いています。

‪Mon my muc nhay mua Odori don VnExpress‬‏ - YouTube


コメント欄では、「野蛮だ（not civilized）」「かわいそう（so sad）」などの否定的な意見のほか、「なんてソース？ お家でやってみたい（What kind of sauce it is? I wanna try at home. xD）」「俺の触手に醤油が触れても同じ反応をする（do not worry, i do the same thing when soy sauce touches my tentacles =P）」「クトゥルフが来たよ（cthulu comes for you...）」などの大らかな反応も見られます。

なお、欧米のサイトの中で最も早い段階でこの「活いかの踊り丼」に注目したと考えられるのは、日本の食べ物を紹介している「Food Japan」で、2010年の10月11日にムービー付きの記事が掲載されています。

さすがに日本食を紹介するサイトなだけあって、写真が驚くほどおいしそうに撮られています。

イカ肝にも注目。

透き通るような色で、見た目から鮮度の良さが伝わってくるいかそうめん。

なお、YouTubeのコメント欄では、この食べ物は野蛮だという反応に対し

「このイカはもう死んでいる。これが肉を食べるよりも残酷だとは思わない。肉だって動物から取ったものだと思い返してみるといいよ。ステーキだって牛だし、チキンだってにわとりだ。食べ物を生産するのは、いつだって残酷なんだよ。だから僕はこの食べ物が特別残酷だとは思わない」

（Yes, the squid is dead. I find this no more cruel than eating meat itself. It's good to remember that meat comes from animals. That steak you eat is from a cow, those wings you're eating are from a chicken. There is plenty of cruelty in food production, this dish's presentation, in my opinion, is not in itself cruel.）

と自己中心的な視点を批判するコメントも見られますが、倫理的な問題はともかく、日本人から見ても「活いかの踊り丼」はけっこうグロテスクだと言う人は多いのではないでしょうか。