モバイル

スマートフォンやタブレットの消費電力を削減、シャープが「酸化物半導体」を採用した液晶パネルを開発


スマートフォンやタブレット端末といったモバイル機器を外出先でガンガン利用しようと思った場合、最もネックなのがディスプレイの消費電力。

「ディスプレイの明るさを落とすとバッテリーが長持ちするようになった」というユーザーもいるのではないかと思われますが、シャープがスマートフォンやタブレット端末向けに「酸化物半導体」を採用した低消費電力の液晶パネルを開発しました。


なお、上記写真はシャープによって開発された、AppleのiPhone 4が採用している「Retina Display」と同じ超高解像度の液晶ディスプレイを搭載したスマートフォン「IS03」です。

詳細は以下から。
酸化物半導体を採用した中小型液晶パネルを世界で初めて実用化 | ニュースリリース:シャープ

シャープのプレスリリースによると、同社は新たに酸化物半導体(IGZO)を採用した世界初の高性能な中小型液晶パネルを開発したそうです。

これは半導体エネルギー研究所との共同開発によって開発されたもので、新材料である酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタを実用化したことでトランジスタの小型化が可能となり、1画素あたりの光の透過量を高めることで、低消費電力化を可能にしたとのこと。

また、シャープが開発した液晶分子の並びを高精度に制御することで、コントラスト比を従来の1.6倍にあたる5000:1まで引き上げる光配向技術「UV2A技術を採用することで、表示品位も向上。亀山第2工場の既存ラインを活用して本年中に生産を開始し、第8世代マザーガラスにより高効率でコスト競争力を高めたラインを実現するとしています。

なお、2006年8月から稼働した亀山第2工場はテレビ用液晶パネルを生産してきましたが、今後は最先端の中小型液晶の生産も併せて行い、独自の生産技術を駆使した液晶パネルの世界最先端工場として進化させていくことを表明しています。

先日、来年発売予定の新型iPhoneに採用されるディスプレイについて、「2社に投資する予定を変更し、シャープを外して東芝のみに投資が絞り込まれる」という報道を日刊工業新聞社が行ったことについて、シャープが抗議を表明しましたが、今回のモバイル端末向けディスプレイに関する発表は、この件に絡んだものなのでしょうか。

・つづき
消費電力が劇的に下がる4.9インチ新世代ディスプレイ「IGZO」初搭載スマホ「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」フォトレビュー - GIGAZINE

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
来年発売予定の新型iPhoneディスプレイを巡る熾烈なバトル、その舞台裏の一端がシャープの抗議で見えてきた - GIGAZINE

iPhone 4の「Retina Display」を圧倒する超高精細液晶ディスプレイが登場、世界最小サイズでフルHDに対応 - GIGAZINE

キヤノンが次世代ディスプレイ「SED」の事業化を断念、液晶やプラズマテレビに対抗できず - GIGAZINE

in モバイル, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.