ファミコン時代の名作の効果音を現代風に変えることで雰囲気をぶち壊したムービー

先日、効果音を現代風に変えたことでまったく別のゲームに変貌した「スーパーマリオブラザーズ」についてお伝えしましたが、同じ作者がファミコン時代の名作の効果音を差し替えたムービーを公開しました。
今回のムービーでは、「ドンキーコング」や「ロックマン2」、「パックマン」などの懐かしい作品たちが、あまりにリアルな効果音を挿入されたことによって、恐ろしい雰囲気のゲームに変化してしまっています。
ファミコン時代の名作たちの効果音を現代風に差し替えたムービーは以下から。Classic 8-bit Video Games Get An Updated, Realistic Soundtrack | The Creators Project
下のムービーが、アメリカのゲーム業界を中心に活躍する作曲家・サウンドデザイナーのJake Kaufman氏により作成された今回の作品。完全に狙って崩しているものばかりですが、中には意外にフィットしてしまっているものもあるようです。
YouTube - ULTRA NEXTGEN AAA Sound Design

今回のムービーに登場するゲームと元の効果音については以下に解説していきます。
NES版「テトリス」(1989年発売 任天堂)。テトリスはもともとソビエト連邦の科学者アレクセイ・パジトノフ氏によって開発された教育用ソフトウェアでしたが、各社が版権を取得してコンピューターゲーム化。日本でもセガと任天堂がテトリスに類するゲームを発売しています。これは北米で販売された任天堂製テトリス。「シュゴォー……ガシャン!」という重量感のある音とカクカクと動くブロックがなんともミスマッチです。

ちなみにNES版テトリスの元の効果音は下のムービーから聞くことができます。たしかに上の動画の音と比べるとチープな感じですが、やっぱりこのくらいの軽い音にしておいて欲しい気がします。
YouTube - NES Tetris - 999,999 (Official World Record)

こちらは「魂斗羅(コントラ)」(1988年発売 コナミ)。初代魂斗羅の発売から20年以上が経つ現在も続編が制作されている息の長いシリーズ。様々な武器を駆使して進むスクロールアクションですが、そのスクロールの形式がステージによって縦、横、3Dと変化するのが特徴。ムービーではマシンガンの発射音と爆発音がリアルに。声も意外と違和感が無いことに驚きます。

魂斗羅の元の効果音は下のムービーから。マシンガンの音はそれほど極端な差を感じませんが、上のムービーを見てからだと、「ボムン」という爆発音がやけにチープに聞こえます。
YouTube - FC ◀ CONTRA / GRYZOR / 魂斗羅 ▶ Japanese.ver CLEAR1/2

「ドンキーコング」(1983年発売 任天堂)。「スーパーマリオブラザーズ」を手掛けた宮本茂氏や、ゲームボーイなどの開発を行った横井軍平氏など、任天堂の名だたるクリエーターが開発に名を連ねる名作。大きくゲーム性を変えつつ、これも現在にまで続くシリーズとなっています。今回のムービーでは、ハンマーを振り回すマリオのかけ声や息づかいが再現されており、非常に緊迫感のある作品に変貌しています。

元の効果音は下のムービーから聞くことができます。マリオの歩く音、ジャンプ音、得点を獲得した時の音など、ライトな音でまとめられており、本来はほのぼのとした作品です。
YouTube - ドンキーコング

「ロックマン2 Dr.ワイリーの謎」(1988年発売 カプコン)。世界的な人気を誇るカプコンの看板タイトルでもあるロックマンシリーズですが、このロックマン2はシリーズの中でも最高の販売本数を記録し、シリーズ最高傑作とも言われる作品。

ムービーのステージはヒートマンステージで、炎の海にトラウマを植え付けられた少年も多いのではないでしょうか。効果音はロックマンの足音が重い金属音に差し替えられたことにより、圧倒的な違和感を生み出すことに成功。一応フルボイスになっているとも言えます。

元の効果音は下のムービーから。簡単に進んでいるように見えますが、消える足場が出現するタイミングを覚えていないとこんなにサクサク進むことはできません。
YouTube - ロックマン2「ヒートマン」

「パックマン」(1984年発売 ナムコ)。アメリカではアニメ化後にすさまじいブームが訪れ、当時ミッキーマウスをも越えるほどの関連グッズの売上げを叩き出し、「最も成功した業務用ゲーム機」としてギネスにも認定されているという、一時代を築いた名作。ムービーではモグモグ音と声の導入により恐怖すら感じる仕上がりとなっています。

元の効果音は下のムービーから。ちなみにこちらのムービーでは大きいクッキーを食べてもオバケが逃げませんが、17面以降はクッキーを食べてもオバケは向きが変わるだけになるという仕様によるもの。
YouTube - パックマン カギの9面~30万点まで

「ゼルダの伝説」(1986年発売 任天堂)。日本では当初ディスクシステムでの発売でしたが、海外ではディスクシステムが販売されなかったので、ロムカセットで発売。現在も続編が制作されている長寿作品。2008年のエイプリルフールには実写映画の予告編も公開されるなど、海外でも根強い支持を受けています。今回のムービーでは主人公リンクのかけ声や洞窟の中のおじいさんの声まで入っています。

元の効果音は以下のムービーから。やはりゼルダの伝説では、アイテムを手に入れたときの独特の音楽、フィールドの印象的な音楽など、BGMが大きな役割を果たしているということが分かります。
YouTube - ゼルダの伝説 パート1

「アルカノイド」(1986年発売 タイトー)。スティーブ・ジョブズもその開発に関わったと言われるアタリ社の「ブレイクアウト」の発展系とも言える作品で、単純なブロックくずしに、様々なアイテムや敵キャラクターの要素が導入された作品。今回のムービーではブロックを破壊する際の効果音が、重厚な金属音に変えられています。

元の効果音は以下のムービーから。ブロックを破壊した際の効果音は「ピコーン」という電子的な音。確かにチープなのですが、独特な雰囲気を醸し出しています。
YouTube - 挑戦!アルカノイド

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