CDMA2000版iPhone 4の日本国内展開に周波数やSIMカードスロットの有無は関係ないことが明らかに
今年1月にアメリカ最大手の携帯電話会社「Verizon」向けにCDMA2000方式に対応したiPhone 4が発表されましたが、同じ通信方式をサポートしているKDDIが国内販売に踏み切るのかどうかという点に注目が集まっています。
残念ながらKDDIの社長、田中孝司氏は第三四半期決算発表会の質疑応答で「申し訳ないがiPhoneについては『ノーコメント』とさせていただきたい」と回答しており、やきもきするユーザーも多いはず。
交渉相手が徹底した秘密主義を貫くことを望むAppleである以上、うかつにコメントすることができないため、そのような態度となるのは仕方が無いかと思われますが、そもそも日本国内でCDMA2000版iPhone 4を発売することは技術的に可能なのでしょうか。iPhone 4は現在発売されている国内向けスマートフォンと仕様が異なりますが、気になることをKDDIに聞いてみました。詳細は以下から。
CDMA2000版iPhone 4について、特に気になるのが以下の2点。
・そもそも周波数は対応しているのか
・SIMカードスロットを搭載しておらず、現在KDDIが販売しているスマートフォンと仕様が異なる
周波数については昨年6月にKDDIに問い合わせたところ、「現在整備を進めている新800MHz帯につきましては、上り下りの帯域は国際標準型に準じたものとなっています」という回答であったため、特に問題は無いようです。
そしてKDDIが現在販売しているスマートフォンとは仕様が異なり、CDMA2000対応のiPhone 4がSIMカードスロットを搭載していないため、KDDIにSIMカードスロットを搭載していないモデルでもサービスを利用できるのかどうかを問い合わせてみたところ、以下のような回答でした。
KDDI:
CDMA 1XやWINの旧機種でもSIMカードに対応していない時期がありました通り、当社ネットワークの利用にあたってSIMカード対応の有無は直接関係はございません。
つまりかつての携帯電話はSIMカードスロットを搭載しておらず、契約者情報を直接端末に書き込む形式を採用していたため、SIMカードスロットの有無はKDDIのサービスを利用するにあたって特に関係無く、同様の形式を採用しているCDMA2000版iPhone 4などのスマートフォンでも、KDDIのネットワークを利用できるということになります。
なお、海外で昨年発売されたWiMAX対応スマートフォン「HTC EVO 4G」が先日、「htc EVO WiMAX ISW11HT」として発表されましたが、電池フタを開けてみてもSIMカードスロットは無かったことを考えても、周波数やSIMカードスロットの有無は障壁とならないようです。
どうやら「技術的な理由でCDMA2000版iPhone 4の国内販売に乗り出せない」といったことはあまり無さそうに思われますが、最終的にどのような結果となるのでしょうか。iPhone 4に続いてiPad 2にもCDMA2000版が登場していただけに、今後が気になるところです。
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