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メキシコ湾原油流出事故で使用された大量のオイルフェンスをゼネラルモーターズが再利用

by BP America

2010年4月にアメリカ・ルイジアナ州沖のメキシコ湾で発生した原油流出事故では490万バレル(78万リットル)以上の原油が流出、沿岸約1500kmにわたる広範囲に被害を及ぼしました。

このときに活躍したのが大量のオイルフェンスで、その総延長は準備段階だったものまで含めると160万フィート(約500km)にもなります。これだけ大量に用意されると、事故の処理後は余ってしょうがない状態になっていたわけですが、これを自動車メーカーのゼネラルモーターズが自動車のパーツとして再利用する計画であることが明らかになりました。

詳細は以下から。
General Motors Turns Gulf Coast Oil Booms Into Chevy Volt Parts | Business | GreenBiz.com

今年上半期の世界的大事故だったメキシコ湾原油流出事故。4月20日の事故発生から85日が経過した7月15日にようやく流出が止められましたが、それまでに流れ出た原油は490万バレル(78万リットル)で、これは湾岸戦争での1000万バレルの原油流出に次ぐとんでもない数字です。油の被害を防ぐために用意されたオイルフェンスはトータルで160万フィート(約500km)にものぼったそうです。


油の流出がストップした現在、この大量のオイルフェンスは用途を失った状態なのですが、ここにゼネラルモーターズが手を差し伸べ、オイルフェンスを新しい電気自動車「Chevy Volt」のパーツとして再利用すると表明しました。使用するのはアラバマ州からルイジアナ州にかけて使われていた約100マイル(160km)以上のオイルフェンス。

再利用されるプラスチックの供給量は、Voltの初年度生産分のパーツをまかなうのに十分な量があるそうで、例えばエア・デフレクターのうち25%分がオイルフェンスからのリサイクルとなり、残りの25%はGMのテストカーのタイヤをリサイクル、50%は他のリサイクルプラスチックなどで構成されるとのこと。

GMのJohn Bradburn氏は「もしオイルフェンスを埋め立て地送りにしたら、分解されるまでに何百年もかかります。それに、流出事故のことでさらに環境に影響を与えたくはありません。我々は過去の経験からこの資材がリサイクル可能であることを理解しており、実際、GMではリサイクルの推進により全体の工場の半分で埋め立てゴミが出ないようになっているのです」と語りました。

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in メモ, Posted by logc_nt

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