写真家の祖母をモデルに撮影された「スーパーおばあちゃん」シリーズ
祖母が深い孤独と鬱(うつ)を感じていることに気付いたフランス人の写真家Sacha Goldberger氏が、「派手な衣装で色んな場所で、ありえない状況で、人の度肝を抜くような写真を撮ろうよ」と提案したのは数年前のこと。
ハンガリー出身のFrederikaさん(91歳)は最初はモデルとなることに乗り気でなかったのですが、しぶしぶ合意してスーパーヒロインの衣装に身を包み、いざ作品を撮り始めてみると、どんどん笑顔がこぼれ、自らポーズを提案するなどの創作意欲も見せ、撮影がセラピーのように働いたのか、すっかり元気を取り戻すことができたそうです。
祖母と孫のコラボレーションから生まれた作品は以下から。Grandma's Superhero Therapy (18 photos) - My Modern Metropolis
Sacha Goldberger氏は祖母をモデルに撮ったこのシリーズを「Mamika」と名付け、FrederikaさんのためにMyspaceのページも作りました。
いまではMyspaceで2000人以上の「フレンド」ができ、毎日のように「わたしのおばあちゃんになって!」「おかげで幸せな気分になれました」「年をとったらあなたのようになりたい」といったメッセージが寄せられるそうです。
モデルとしてのFrederikaさんはプロ意識が高く、ポーズを提案することもあるそうです。
星条旗の前でセクシーポーズ。
愛車とともに。ナンバープレートは「Super Mamika」です。
運転はこの体勢が基本。ハンドルやアクセルやブレーキはどうやっているのか……と疑問に思うかもしれませんが、スーパーパワーで操っているようです。
スーパーパワーで車を止め、事故を防ぐことも。
車を持ち上げ子犬を救出。
犬はのちにMamikaの助手、ヒーロー犬に。
愛犬と空中散歩でパトロール。地域の平和を守ります。
これもエクササイズになるのでしょうか?
ファッションにも気をつかうMamika。ヘルメットをかぶっているのではなく、こういう髪型だったようです。
飛行機にただ乗りできるのもスーパーヒロインの特権です。
時には勢いあまって壁にめり込んでしまうことも。
肉食系女子のMamika。大きな口を開けて生犬のサンドイッチにかぶりつきます(愛犬とは別の犬のようです)。
お楽しみのあとの一服。ベッドパートナーはすごく小さいですがスーパーマンのようです。
ジョーカーのカードを撃ち抜くMamika。
選挙にも出馬。ライバル候補の「Super Dindon Deluxe」のポスターの上から「Vote Mamika」(マミカに一票!)のポスターをはり重ねています。どうやら激しい選挙戦のようです。
第二次世界大戦の20年前にブダペストで生まれたFrederikaさんは、ナチズムと共産化の時代を生き抜いたサバイバーで、戦時中は知り合いのユダヤ人の人々を匿い、10人の命を救ったという勇気の持ち主です。スーパーヒロイン役にこれ以上の適役はいなかったかもしれません。
このほかにも多数の作品をSacha Goldberger氏のサイトから見ることができます。
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