映像を高画質なまま大幅に圧縮できる「次世代高圧縮映像符号化技術」のデモが公開
地上デジタル放送やDVDなどで用いられている「MPEG-2」形式や、Blu-rayなどに採用されている「MPEG-4 AVC/H.264」形式など、映像圧縮規格にはさまざまなものがあります。
一般的に映像の圧縮率と画質を両立させるのは非常に難しい問題であるわけですが、高い画質を維持したまま、データ量を従来よりも大幅に圧縮できるという夢のような「次世代高圧縮映像符号化技術」が現在開催中の「CEATEC JAPAN 2010」の三菱電機ブースで出展されました。
詳細は以下から。
三菱電機ブースの「次世代高圧縮映像符号化技術」コーナー
符号化映像のデモが行われています。左が従来の「MPEG-4 AVC/H.264」を採用した映像、右が三菱電機がNHKと開発中の「次世代高圧縮映像符号化技術」を採用したフルHD(1920×1080)映像です。従来方式がデジタル放送(MPEG-2)と比較してデータ量が6分の1にあたる3.9Mbpsなのに対して、新技術では11分の1にあたる2.0Mbpsという結果に。
こちらの映像では従来方式が3.3Mbps、新技術では0.9Mbps。大きく差が開いています。
デモの様子。
YouTube - 圧縮性能が従来の2倍になった「次世代高圧縮映像符号化技術」デモ
フルHDの16倍の解像度にあたる8K×4Kでは24Mbpsに。なお、デモ用のモニタが4K×2Kまでしか対応していないため、映像を切り出す形となっています。
「次世代高圧縮映像符号化技術」とはいったいどのようなものなのかという説明。「MPEG-2」の約4倍、「MPEG-4 AVC/H.264」の約2倍にあたる圧縮性能を誇る技術です。
従来方式とは異なり、ブロックサイズを映像に応じて最適なサイズにすることで圧縮性能の向上を実現しています。
現在開発中の規格を国際標準とするためのタイムスケジュールや要求事項。はたして国際的に認められる規格となるのでしょうか……?
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