ゴッホの絵をPhotoshopでミニチュアっぽく加工、立体感のある不思議な世界に
特殊なレンズを用いたティルトシフト写真や、ティルトシフトレンズの効果をPhotoshopなどの画像加工により再現したものを含め、現実の風景をミニチュアのように見せる疑似ミニチュア写真。手軽に使える画像加工ソフトの充実や、撮影した写真をティルトシフト風に変えてくれるネットサービス、レンズ交換をせずともティルトシフト風の写真が撮れるデジタルカメラなども登場していることもあって、自分でも試してみたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
では2次元である絵画の中の世界をティルトシフトレンズで撮ったらどうなるのでしょう?Photoshopにより写真をティルトシフト風に加工するのと同じ要領でフィンセント・ファン・ゴッホの絵画を加工すると、平面である絵画に奥行きが出て、絵を元に作成したジオラマやペーパークラフトを撮影したような独特の効果が得られるようです。
詳細は以下から。Tilt-Shift Van Gogh
これらの画像は、加工の際に絵から何かを消したり付け加えたりということはなくゴッホの作品そのままで、写真をティルトシフト風に加工する時と同様に、コントラストや彩度、露光やピントのあった場所と合っていない場所などを調整したのみとのこと。なお、絵画のタイトルをクリックするとオリジナルのゴッホの作品を見ることができます。
「The Harvest(ラ・クローの収穫)」、1888年。
「Starry Night Over the Rhone(ローヌ川の星月夜)」、1888年。
「Sunset: Wheat Fields Near Arles」、1888年。
「Landscape at Auvers after the Rain」、1890年。ゴッホが人生最後の10週間を過ごしたオーヴェルで描かれた雨上がりの風景です。
「Pont de Langlois(アルルの跳ね橋)」、1888年。
「Wheat Field with Rising Sun」、1889年。
「The Painter on His Way to Work(制作に赴く途上の画家)」、1888年。1945年にドイツで焼失したとされている作品です。
「The Red Vineyard(赤い葡萄畑)」、1888年。ゴッホは作品を家賃の代わりに納めたり、ほかの画家の作品と物々交換したことはあったものの、生前に純粋に「売れた」と言うことができるのはこの「赤い葡萄畑」だけとされています。ベルギー人の画家でありコレクターであったAnna Bochが400フランで購入したそうです。
「View of Saintes-Maries」、1888年。
「Red Chestnuts in the Public Park at Arles」、1889年。
「Mountains at Saint-Rémy」、1889年。ゴッホが療養していた精神病院のあるサン=レミ=ド=プロヴァンスの風景。
「Prisoners Exercising」、1890年。ニューゲート監獄の運動場を描いたギュスターヴ・ドレの作品をもとに、入院中のゴッホが描いたもので、一番手前の人物はゴッホの自画像です。
「Snow-covered Field with a Harrow」、1890年。ジャン=フランソワ・ミレーの作品をもとに描かれたもの。
「Field with Poppies」、1889年。
「Arles: View from the Wheat Fields」、1888年。
「The Starry Night(星月夜)」、1889年。
なお、画像加工はすべてカナダ人の美大生のSerena MalyonさんがArtcyclopedia.comの依頼で手がけたものです。
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