目を疑う過積載っぷりはもはやアートの域、「運びたがり」な人々を撮影したシュールな写真
フランス人写真家Alain Delorme氏による「Totem」(トーテムポールのトーテム)と名付けられたシリーズは、リヤカーなどの運搬用具に「いくら何でも積み過ぎだろ……」と突っ込みたくなるほどひたすら大量の物資をうずたかく積み上げて運ぶ人々を撮影し、強烈なインパクトを放つ作品となっています。
ここまでくると「積む」こと自体がひとつの芸、運ぶ人々はアーティストであると言ってしまってもよいかもしれません。
詳細は以下から。alain delorme: totems
写真はAlain Delorme氏が2009年から2010年にかけて滞在していた上海で撮影したもの。マスクは排ガス対策なのでしょうか。
大量のオフィスチェアをロープで固定。日本ではなかなか見られない光景かもしれませんが、これはまだ序の口です。
車イスを押す通行人は思わず振り返って見ているようなので、さすがに上海でもこういった光景は日常茶飯事というわけではない模様。
ハシゴを運ぶ青年もなかなかのバランス感覚の持ち主かと思われますが、大量のタイヤを運ぶ男性とすれ違う際には「僕もいつかは……」とあこがれのまなざしを向けるのかもしれません。
なんとなく村上隆チックな光景。お祭りの露店などで売っている、空気を入れて膨らますオモチャでしょうか。
家具がいっぱい。
こちらは布団のようです。その気になればリヤカーだけで引っ越すことなど朝飯前なのではないでしょうか。
一見整然と積まれたようでいて、よく見るとあそこもここも崩れ落ちそうな危うさを秘めています。過積載職人たちはジェンガなども得意なのかもしれません。
高層ビル、ピンクの壁、運ぶ人。遠景・中景・近景が織りなす見事なバランス。レタッチを駆使しているようですが、それにしてもすごい光景です。
塔のような高層ビルが林立し、どんどん垂直方向に拡張していく巨大都市上海ですが、その発展を支えているのはこういった小さな「塔」を運ぶ人々なのかもしれません。
このほかにもAlain Delorme氏の作品は以下のサイトで多数見ることができます。
.:: ALAIN DELORME Photography ::.
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