ついにIntelが「48コアのCPU」をサンプル出荷へ、最小消費電力は25ワット
デュアルコアCPUやクアッドコアCPUが一般化されつつある中、先日Intelがサーバー向けの新型プロセッサとして最大8コアのCPU「Xeon 7500/6500」シリーズを発表しましたが、なんとその6倍にあたる圧倒的なコア数となる、48コアのCPUをサンプル出荷する予定であることが明らかになりました。
はたしてどれだけパフォーマンスが向上するのでしょうか。
詳細は以下から。
Intel to ship samples of experimental 48-core processor | Processors | Macworld
この記事によると、Intelは既存のCPUを新たなものに作り直すために、今年の第2四半期の終わりごろに研究者たちに対して48コアのCPUを実験的に出荷する予定だそうです。
48コアモデルのCPUは主に学術機関などに対して送付される予定となっており、Intelの研究所に勤務するSean Koehl氏によると、このCPUは研究プロジェクトの一環であるため、商用に展開できない可能性があるものの、採用されている機能に関しては、将来登場するであろう新たなCPUにも搭載されるだろうと述べています。
なお、このCPUが開発された背景や動作速度ですが、自動車やサーバーまで、あらゆるデバイスにおける計算速度を高めるために、1つのCPUにさらに多くのコアを導入する研究の一環で開発されたもので、動作クロック数については、1.66GHzないし1.83GHzで動作する新型Atomプロセッサと同等になるとのこと。
そしてすべてのコアには並列でデータを交換できるオンチップバッファが搭載されており、コア同士が相互に通信して動作することで、大規模なパフォーマンスの向上に繋がるとみられています。また、必要に応じて処理に用いるコア数を変えることができるため、軽い処理の場合は消費電力を25ワット(最大125ワット)に抑えることも可能。
ちなみに、かつてはシングルコアプロセッサのクロック数を上げ続けることでパフォーマンスの向上を図っていたにもかかわらず、マルチコア路線へ移行した理由についてですが、シングルコアプロセッサのクロック数を上げすぎると消費電力が膨れ上がり、過度の熱が発生するという問題点があったため、複数のコアを利用して並列で処理するという方法へ移行したそうです。
・関連記事
Intel、コアを80個搭載した高性能、超低消費電力CPUを開発 - GIGAZINE
Intel、型番では分かりづらかったCPUの性能を「5つ星」でランク付け - GIGAZINE
Intel、1万2000円で買える安価なSSD「X25-V Value SATA SSD」を発売 - GIGAZINE
大容量で安価なiPhoneやSSDへの布石か、Intelが世界初の25nmプロセスを採用したNANDフラッシュメモリを発表 - GIGAZINE
Intelが新型ハイエンドCPU「Core i9」を投入か、ラインナップがより難解に - GIGAZINE
・関連コンテンツ