前機種よりも約3万円値下げした「Lite」なマイクロ一眼・オリンパス「PEN Lite E-PL1」を先行機種の「PEN E-P2」と比較してみた
以前レビューした超コンパクトなオリンパスのデジタル一眼「PEN E-P2」をさらに使いやすく、軽くしたオリンパス「PEN Lite E-PL1」が3月5日に発売されました。
「E-PL1」の「L」は「Lite」の頭文字となっており、かなりの軽さや操作性を誇っていた「PEN EP-2」をはじめとした「マイクロ一眼」をさらに手軽に使えるようにしたモデルであるようです。9万円クラスだったE-P2から価格が約3万円ほど下がり手にしやすい価格になった中で、機能もユーザーが求めると思われる「アートフィルタ」などの機能は最大限と思われるだけ搭載しているすごく優秀な廉価版マイクロ一眼といった趣のこの製品を、先行機種ともいえる「PEN E-P2」と比較した上で、さまざまな角度から撮影してみました。
詳細は以下から。OLYMPUS PEN Lite E-PL1|デジタル一眼カメラ|オリンパスイメージング
左に置いたシルバーのものが「E-PL1」、右に置いたブラックのものが「E-P2」です。並べてみたところ、大きさはだいたい同じくらいですが、「E-PL1」がわずかに丸みを帯びていて真四角に近いボディである一方、「E-P2」は角ばった長方形のボディをしています。
横から見るとボディの形の差がよりよく分かります。
背面液晶のサイズは「E-PL1」が2.7型で、「E-P2」は3.0型。微妙に小さくすることでコストを抑えたのかもしれません。
底面のフタをあけたところ。SDカードと電池は隣り合わせに入るようになっています。バッテリーの型式は同一です。
ケーブルコネクタのフタ部分が微妙に変更されていました。「E-PL1」はゴム素材のキャップがはまっていますが、「E-P2」はプラスチックのフタがヒンジ付きでついています
「E-PL1」本体のみの重さは350グラム。
「E-P2」本体のみだと388グラム。38グラム分、「E-PL1」の方が軽くなっています。
「E-PL1」にキット専用レンズをつけた状態では479グラムとなりました。
「E-P2」本体に別売の「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」を装着したところ、重さは534グラムとなりました。
レンズだけでも重さを量ってみました。「E-PL1」のレンズキット専用でばら売りはされていない「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」は140グラム。
ばら売りされている「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」の重さは157グラム。「E-PL1」のキット専用レンズの方が17グラム軽く、軽量化が図られているのが分かります。ぱっと見ただけでは分かりませんが直径は「E-PL1」キット専用レンズは最大径×全長がO62x43.5mmとなっており、ばら売りの「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」のO65.5x61mmよりも小さくなっています。この直径の差はカメラにセットしてフォーカスを合わせた際の挙動時に現れるものです。
ここからはE-PL1単体で検証していきます。こんな箱に入っています。
レンズキットを購入した場合の本体一式。こんな感じのものが入っています。
「PEN E-PL1」の本体ボディ。
レンズキットとして売られている「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」(シルバー) と並べてみました。
背面はこんな感じ。液晶サイズは2.7型となっています。
上面から見たところ。左から、フラッシュ(閉じた状態)、ホットシュー、モードダイヤル、シャッターボタン、ON/OFFボタン。
底面。バッテリーとSDカードはこちら側から挿入。三脚用の穴は中央に。
レンズキットに付属していた「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」。カラーがシルバーのものは単体販売されていません。
横から見るとこんな感じ。けっこうコンパクトに作られてはいますが、それでもやはり厚みを感じます。
本体に装着してみるとかなりどっしりした印象に。
ズームさせてみるとかなりレンズが飛び出します。
背面の右上についている赤いボタンがムービーボタン。シャッターを構えるとちょうど右手の親指部分に当たるので、さっとムービーに切り替えたい時にはいい位置取りだと感じました。
フラッシュを開くスイッチはムービーボタンとは逆側の左肩部分についていました。
スイッチを「UP」の方に引くと、ばねのような動きですぐにフラッシュが立ち上がりました。
レンズとフラッシュ両方を出した状態。撮影するときはこんな感じになるようです。
起動させた状態。液晶の明るさは調整可能ですが、目で見ているよりも液晶画面の方がより鮮やかに表示されているような感じ。
ホットシュー部分には黒いカバーがついています。
取り外すとこんな感じ。
別売りの電子ビューファインダー「VF-2」は「E-P2」などと共通のもの。
ホットシューに装着してみるとこんな感じです。
アームを動かしてのぞき込むことも可能なので、背面液晶よりファインダーが好みだという人は装着する価値がありそうです。
キット専用ではない、通常売られている「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」もつけてみます。まったく仕様は同じなのですが、ブラックの方が色味の分だけ重厚感があります。
真上から見たところ。
本体に装着してみるとこうなります。グリップ部分もブラックなのでさほど違和感はないだろうと思ったのですが、実際つけてみるとかなりの存在感。ボディーにはほかにも黒いパーツがない「ホワイト」もあるため、キット専用レンズに対して軽量化だけでなくカラーバリエーションとしてシルバーが用意されているのは、やはり見た目の格好良さを追求したためかもしれません。
今度は広角パンケーキレンズの「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」
キット専用レンズに比べると、ズーム機能がない分相当薄くなっています。
横から見るとこんな感じ。
真上から見たところ。
装着時の重さは419グラムと、レンズが薄い分かなり軽い。
軽さや見た目のスマートさを取るならこちらのレンズを装着してもよいと思いますが、普段コンパクトデジカメなどでの簡易ズームに慣れている人が乗り換える場合は、やはりレンズキットについてくる「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」を装着しておいた方が、どんなシーンにも対応できるので無難ではあります。
細かい点ではありますが、机などの水平な面に置いた際、本体の高さとレンズの高さに微妙な差があるため前傾姿勢になってしまいます。
指で本体を押して水平にした状態。前の写真と比べるとわずかに傾きがあるのが分かります。
全体的にコンパクトなサイズでバッグにも収納可能、またレンズキットとして販売されている「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm f3.5-5.6 L」を装着していればほとんどの場面に対応できるなど、入門機としては非常に手軽で入りやすいものであると感じました。この「E-PL1」では物足りなくなってしまった場合、一段上の機種としてレンズなどに互換性のある「E-P1」「E-P2」が控えているため、カメラの腕を上げてステップアップしたい人にも、それなりの写真をそれなりの価格のカメラで手軽に撮りたいという人にも使えるものとなっていました。
次は「アートフィルター」機能を使って、いろいろな写真を撮ってみました。「PEN E-P2」からこの機能は搭載されてはいるのですが、微妙に改変されているためその違いを見ていきます。
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