緑茶に含まれるカテキンは緑内障などの眼病予防にも効果的
緑茶に含まれるカテキンは血圧上昇抑制作用・血中コレステロール調節作用・血糖値調節作用・抗酸化作用・抗アレルギー作用などのさまざまな生理効果で知られます。健康のために緑茶を積極的に飲むよう習慣づけているという人も多いのではないでしょうか。
その茶カテキンが緑内障などの目の病気の予防にも効果的である可能性が高いことが、香港の眼科医らの研究により明らかになりました。
詳細は以下から。Green Tea May Protect Against Eye Diseases
香港・九龍のHong Kong Eye Hospitalと新界の沙田にあるPrince of Wales Hospitalの医師らによる研究は、経口摂取された緑茶のカテキンが消化器を通じて目の組織にも達するということを示した初めてのものです。研究の詳細はアメリカ化学会発行のJournal of Agricultural and Food Chemistry誌2010年2月10日号に発表されています。
カテキンはビタミンCやビタミンE、網膜に含まれるルテインやゼアキサンチンと同じく抗酸化作用を持つ物質で、もし毎日飲む緑茶に含まれるカテキンが目にも届いているとすれば、酸化的ストレスから目を守る効果があるというわけです。
Hong Kong Eye HospitalのChi Pui Pang博士らは経口摂取したカテキンが目に到達するのかどうかを調べるため、さまざまな期間緑茶抽出物を与えたラットを死後解剖し、目の各組織に含まれるカテキン量を検査しました。
その結果、角膜・水晶体・網膜・強膜・脈絡膜・硝子体・房水のそれぞれが、個々のカテキンを相当量吸収したというエビデンスを発見しました。例を挙げると、ガロカテキンを最も吸収したのは網膜で、房水ではエピガロカテキンが多く吸収されたとのこと。
また、目のカテキン濃度が最も高くなる時間は摂取後0.5~12.2時間とさまざまで、酸化的ストレスに対する防御効果は摂取後最大20時間持続したそうです。
ラットで確認されたこの効果が人間でも表れるかどうかはまだ明らかになっていませんが、Chi Pui Pang博士らは「わたしたちの研究結果は緑茶の摂取が酸化的ストレスから目を守るために有効であることを示唆しています」と結論づけています。
免疫力を高め、きれいな肌を保つのにも効果的とされている緑茶なので、いつまでも健康な目を保ちたいという人は目の健康に効果的とされる緑色野菜や脂ののった魚などとともに積極的に摂取するようにしてみて損はないかもしれません。
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