Winnyネットワーク上でどんなファイルが公開されているのか閲覧できるブラウザ「Nyzilla(にぃじら)」
ファイル共有ソフト「Winny」のネットワーク上でどんなファイルが公開されているのか閲覧できるブラウザ「Nyzilla」が公開されました。これは以前からWinnyネットワークを観測していたセキュリティ研究者・高木浩光氏が作成したもの。ファイル共有ソフトではないためアップロード機能やダウンロード機能はなく、単純にネットワーク上の一つのサイト(Winnyの動作しているPC)がどのようなファイルを公開しているのか閲覧するブラウザとなっています。
詳細は以下から。
Winnyサイトブラウザ "Nyzilla" - Download
まずはサイトからインストーラーをダウンロードし、起動します。
「次へ」をクリック
「次へ」をクリック
インストール先を確認し、「次へ」をクリック。
スタートメニューのどのフォルダに追加するのかを確認して、「次へ」をクリック。
デスクトップにショートカットを作るかどうか確認。「次へ」をクリック。
インストール設定を確認、「次へ」をクリック。
これでインストールが完了しました。「完了」をクリック。
設定によってはデスクトップにこのようなアイコンが出現。
ソフトを起動するとまずスプラッシュ画面が表示されます。
「Nyzilla」の基本画面はこんな感じ。閲覧サイトを「winnytp://○○○.com:7743/」のような形で指定することで、そのサイトが公開しているファイルを閲覧することができます。
こちらは進捗グラフ。「陽性」はそのサイトが持っているであろうと判定されたもの、「陰性」はそのサイトが持っていないファイルであると判定されたもの。Winnyでは、利用者の意志と無関係にランダムなキーが流通しており、何もファイルを持っていない状態でもキーを所持することがあります。Nyzillaではそういったキーを「陰性」と判定して、表示から除外できるようになっているわけです。
「他のサイト」では、閲覧したサイトへ送られてきた、他のWinnyサイトへのリンク先アドレスが一覧で表示されます。ここから別のサイトを新しいウインドウで表示することも可能だそうです。
「接続状況」。
高木氏が実際にあるサイトを閲覧した様子。このサイトはmp3(音楽ファイル)を大量に保有しているように見えますが、実際はすべて末尾に「.exe」がついており、ウイルスをばらまいているサイトであることがわかります。
「Nyzillaを使えば、Winnyを使わずに、Winnyにおけるファイル流通の実態を把握することができます」と語る高木氏は、海外のファイル共有ソフトは自分が何を公開しているのか自覚するようになっているのにWinnyはそうなっていないため、Winny利用者がNyzillaを使うことで自分がどのようなファイルを公開しているのか自覚できる、とソフトをリリースした趣旨を説明しています。
高木浩光@自宅の日記 - Nyzilla 1.0 リリース
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