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「ヱヴァ新劇場版:破」作画監督・本田雄の名を騙った非常勤講師が辞職へ


6月27日(土)に公開となるヱヴァンゲリヲン新劇場版:破で作画監督を務めている本田雄氏の名前を騙り、大学や専門学校で講義を行っていた非常勤講師がいたそうです。

本田氏の所属する株式会社カラーによると、これまでに大学などで講義をしたことがないにもかかわらず本田氏の講義を受けたという話が出てきたため調査した結果、女子美術大学と尚美学園大学で講義が行われたらしいことが判明。女子美術大学に要請して調査してもらったところ、非常勤講師が本田氏の名前を使っていたという事実が明らかになったそうです。この非常勤講師は本田氏らに謝罪を行い、講師を辞職したとのこと。

詳細は以下から。
株式会社カラー:最新情報: 弊社所属のアニメーター・本田雄に関しまして

本田雄(ほんだ たけし)氏の名前を騙っていたのは女子美術大学で非常勤講師をしていた本田健(ほんだ たけし)氏。本田講師は2001年4月から2009年1月にかけて「本田雄というのは仕事上の名前である」「アニメ映画『千年女優』の制作の途中で今敏監督とトラブルがあって降板した」「現在活動している『本田雄』というのは自分の弟子で、名前を経歴を譲った」という発言を行っていたそうです。当初は大学の調査に対して「新世紀エヴァンゲリオン第2話の作画監督を務めた」などと述べていたそうですが、カラーからの事実を伝えたところ、話の内容が虚偽であることを認めて謝罪をしたとのこと。

カラーは「全てのスタッフのためにも、二度とこのようなことが起こらないことを強く望んでおり、そのためには本件の経緯を広く皆様にお知らせすることが必要であると考え」てこの発表を行ったそうです。女子美術大学では来年度以降、本田講師との非常勤講師契約を結ばないことを決め、教員の指導を徹底していくとのこと。なお、本田講師の授業や課題講評、学生指導については女子美術大学メディアアート学科研究室での検証の結果、問題なかったという判断になっています。


ちなみに、名前を使われた形になった本田雄氏は圧倒的な画力で知られているアニメーターで、現代美術家の村上隆氏が朝日新聞で絶賛する記事を掲載したことがあります。1991年のOVA「バブルガムクライシス」制作時に岸田隆宏氏によって「師匠」というニックネームをつけられており、1990年に22歳の若さで「ふしぎの海のナディア」の作画監督を務め、1994年の「メタルファイター♥MIKU」で初キャラクターデザインを担当。2007年の「電脳コイル」では総作画監督、OP作画監督などを務めています。ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序ではメカニック作画監督を、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破では作画監督を務めるほどのアニメーターですが、あまり顔を出す仕事ではないため、嘘であるということが気付かれにくかったのかもしれません。

本田雄氏がどの作品のどの部分を担当したのかは下記サイトに詳細に掲載されているので、手持ちのビデオやDVDと見比べてみるとそのすごさがわかるかもしれません。

作画@wiki - 本田雄

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in メモ,   アニメ, Posted by logc_nt

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