手を洗うとモラルがゆるくなる
「潔癖」という言葉は倫理観・正義感の強い人を指しても使われることから、こまめに手を洗う人はモラルも厳しいのではないかというイメージがありますが、イギリスの研究で意外な事実が明らかになりました。
詳細は以下から。Washing hands can make you less judgmental, scientists say | Mail Online
プリマス大学の心理学者Simone Schnall博士らの研究により、モラルを問われるような判断を下す前に手や体を洗う人は、寛大になりがちなことが明らかになりました。
実験のひとつは、手を洗った22人と手を洗っていない22人の被験者に映画「トレインスポッティング」から抜粋した嫌悪感をもよおすようなシーンを見せて、各シーンの登場人物の行動がどのくらい倫理的に許せないかを9段階で評価させるというもの。
財布からお金を盗む、履歴書で嘘をつく、飼い犬を調理して食べる、飢餓を避けるため死にかけた飛行機事故の生存者を殺す、子猫を虐待する、などの行動に対し、すべての被験者が「間違っている」と判断したものの、手を洗っていないグループの方が厳しい評価をする傾向が見られたそうです。
評議の前に手を洗った陪審員は被告に同情的な判断をしやすく、投票の前にシャワーを浴びる人は政治家の不祥事を大目に見やすい、とのこと。手を洗うことにより良く言えば寛大で融通が利くようになる、悪く言えばモラルが低下するようです。
日本でも裁判員制度が始まりますが、裁判員の衛生状態によって判決が影響されてしまうのでしょうか。
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