チャリティーイベントでサンタの代わりに著作権団体がやって来た
イギリスで、子どもたちを招いて行われていたチャリティーイベント。内容は特段変わったものではなく、子どもたちがキャロル(賛歌)を歌ったりするようなものだったのですが、そこに著作権団体がやってきて使用料を払うように言ってきたそうです。慈善事業でもしっかりお金は取られるんですね。
詳細は以下の通り。
Charity hit with carol copyright bill - Wigan Today
昨年、ダム・ハウスという施設で、子どもたちがキャロルを歌うようなイベントが行われました。すると、イギリス演奏権協会(Performing Rights Society:PRS)がやってきて、230ポンド(約5万2000円)を支払うように言ってきたそうです。この時は富くじを行うことで使用料を工面できたのですが、今年もまた協会が現れて、今度は470ポンド(約10万6000円)支払うように言われたそうです。
イベントでは子どもたちがキャロルを歌うほか、キッチンで少し大きな音でラジオをかけていました。これが、喫茶室でも聞こえると言うことが問題になったようです。著作権法では著作権のある音楽を人前で使用・演奏する場合、すべての著作権者から許可を得るか、使用料を払わないといけないことになっているのですが、無許可の者が人前で音楽演奏をしたりすることが深刻な問題になっているそうです。
自動車整備チェーンKwik Fitでは、メカニックが周りにも聞こえるような音でラジオを使っていたとして20万ポンド(約4520万円)の損害賠償請求を起こされています。
ダム・ハウスでは演奏権協会の訪問を受けた際にいろいろな質問をされ、ファンクションルーム(宴会場)があることがわかると値段を上げられたとのこと。そして、お金を払わないようにするためには著作権が切れた古いキャロルを歌うことだと言われたそうです。
下記の記事では、そのうち「ハッピー・バースデー」を歌ってもお金を取られるのではないかと心配しています。
Charity Forced to Pay Copyright Fee So Kids Can Sing Carols | TorrentFreak
よくネタとして語られている「こんにちは、JASRACの者です」というのが笑えない時代が来るのでしょうか。
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