サイエンス

人類が「最も地球に似た惑星」へ行くには何年かかるのか?


Gliese 581」と名付けられたこの惑星は現時点で地球に最も似た惑星としては一番近い距離にあり、平均温度は0度~40度、水が液体で存在できるので、なんと生命体が存在する可能性があり、今後の太陽系外における探査において重要な惑星となるのはほぼ確実かと。

この「Gliese 581」、直径は地球の1.5倍で重力は地球よりも強く、表面は岩で覆われているか、あるいは地球のように海で覆われていると推測されています。ヨーロッパ南天天文台(European Southern Observatory:ESO)がチリに設置しているラ・シヤ天文台3.6m望遠鏡を使ってスイス・フランス・ポルトガルの共同チームが発見しました。

どれぐらい離れているのかというと、方角はてんびん座方面、距離は20.5光年。これだけだと近いのか遠いのかイマイチわからないので、現在の人類の技術力で何年かかるのか、ちょっと計算してみました。
asahi.com: 「最も地球に似た惑星」欧州の天文台発見 表面に岩や海 - サイエンス

ESO 22/07 - Astronomers Find First Earth-like Planet in Habitable Zone

これが「Gliese 581」の予想図。赤く見えているのは赤色矮星で、距離は太陽と地球の距離の14分の1という近さ。しかし大きさが太陽よりも小さいだけでなく温度も低いため、「Gliese 581」の地表は適温になっていると予想されています。


これが現在観測されているホンモノの「Gliese 581」の写真。


方角はてんびん座方面、距離は20.5光年。実際に人類が今まで作り上げたもので最速を誇るのは太陽系外までを目指している無人衛星ボイジャー1号で、速度は毎秒17.2km。対して光は秒速約30万Km(時速108,000万Km)、はやすぎ。

過去に見た中では4.22光年の距離にあるケンタウルス座アルファ星まで7万3000年らしい。この「Gliese 581」までは地球から20.5光年離れているので、計算すると約35万4620年ほどかかるっぽい……移住するには根本的に何かものすごい技術開発が必要ですね、これは。


ちなみに理論的に可能っぽいモノとしては、原子力推進を利用すれば光の10分の1で進むこともできるかも……と過去には言われていました。これなら205年後には「Gliese 581」に到着できるので、少しは可能性があるように思えるのですが、ここまで加速するともろもろの問題が出てくるので実現はちょっと不可能です。

こうやって考えると、宇宙人あるいは地球外に知的生命体がいるとして、彼らが地球にやってくるということはもう人類程度では歯が立たないほどの超絶科学力を保持しているということに……。

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in サイエンス, Posted by darkhorse

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