サイエンス

アメリカ陸軍、エビの外骨格から作られた包帯を採用


アメリカ陸軍は、命にかかわる出血を止めるための包帯として、エビの外骨格から作られた包帯を40万セット購入したそうです。この包帯は従来の包帯よりもよりいっそう止血する能力が高い、画期的なものだとのこと。

なおこの包帯の購入に先がけて、アメリカ陸軍は繊維を用いた包帯やコラーゲンで作ったスポンジ、ナノメートル単位の大きさのセラミックの粉などを、止血に用いるためにテストしたそうですが、結局この包帯を注文することになったそうです。いったいどのような仕組みの包帯なのでしょうか。

詳細は以下の通り。
Wired News: Shrimp Bandages Save Soldiers

この記事によると、「HemCon」という名称で販売されているその包帯は、アイスランドのエビの外骨格から抽出された多糖類「キトサン」から作られているそうです。キトサンには一度血液に触れると非常に強い粘着性を示す性質があることから、止血に非常に役立つとのこと。

また多糖類から作られていることから、食べることも可能ですが、エビの味はしないそうです。なお、この「Hemcon」を販売している会社の副社長も「食べてみたけれども、決しておいしくはない」としています。


ちなみにキトサンをパウダー状にした、傷口に振りかけるだけですぐに止血ができるものも緊急医療サービスや軍隊、法的機関向けに販売されており、今年の夏にも民間向けに販売されるそうです。

こんなかんじ。


公式サイトにCNNで紹介されたムービーがあります。

HemCon featured on CNN (video)

いったいいくらするのでしょうね…。

なお以下のリンクにHemconの止血能力をテストする動画があります。ダミーの足のようなものを使って実験をしているのですが、とてもグロいので心臓が弱い人は見てはいけません。これぐらいの深くて大きな傷でも2分で止血できます。

YouTube - HemCon Bandage

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in サイエンス,   動画, Posted by darkhorse_log

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