火星表面を走り回る「ダストデビル」のムービー

NASAが火星表面の砂漠を猛スピードで疾走する「ダストデビル」のムービーを公開しました。正確にはムービーではなくてGIFアニメーションなのですが…。
dd_enhanced_525b-B558R1.gif (GIF 画像 1024x256 ピクセル)

ダストデビルというのは小規模な砂嵐のこと。塵旋風とも呼びます。火星の大気中に常時、チリが存在する理由はこの「ダストデビル」のせいだと言われています。

NASA on Martian Dust Devils? “They’re Electrified!”
http://thunderbolts.info/tpod/2006/arch06/060410dustdevils.htm

こんなのただの砂嵐だから怖くないよ！というのは早計に過ぎます。このダストデビルは帯電しており、これが直撃すると感電します。しかもこのダストデビルが無数に火星の地表を走り回っているわけです。近づいてきたのをよけるのもムズカシイかも。速度は毎秒3メートル。

Burned by a Dust Devil
http://thunderbolts.info/tpod/2005/arch05/050916dustdevil.htm

上空から見るとこのように見えます。大きいものだと上空8キロメートルまで達するそうです。

Electric Dust Devils on Mars
http://thunderbolts.info/tpod/2005/arch05/050321electridevils.htm

これが想像図。そういえば昔、運動会などでこれの小型版がよく発生して直撃を食らった覚えがあります。

日本惑星協会 疾風のごとし火星のダストデビル
http://www.planetary.or.jp/HotTopics/topics050427_3.htm

また、火星表面にはダストデビルが作った無数の筋状の跡と明るい窪地が残っています。すさまじい威力。

火星のダストと気象
http://www.aeoliandust.com/jp/project/d17/d17odaka.html

このダストデビルのさらに大規模バージョンの「ダストストーム」というのも存在するとのこと。NASAはこんなところに有人飛行で人間を送り込もうとしているわけですが、大丈夫なのでしょうかね。