次世代CPUの冷却素材は「ナノ流体」
CPUが発する熱が大問題になってから数年が経過し、AMDやインテルといった代表的なCPUメーカーの現在のメインストリームとなっているCPUはどれも低消費電力及び発熱が低いものになっているわけですが、それでもなお発熱は依然として問題であるわけで。
熱くなったチップ関連を冷やすには、空冷や水冷があるわけですが、さらにその次世代型冷却システムとして「ナノ流体」による方法というのが存在するらしい。
Future Computer Chips Could Be Cooled With Nanofluid
http://www.physorg.com/news64771086.html
これはヒートパイプの中にナノ流体を満たすという方法であり、かなり効率的な方法とのこと。現在開発中の次世代チップの冷却において効果があることは既に実証されており、需要に合わせて小型化する開発を現在は行っているそうで。
このナノ流体による冷却というのは、ヒートパイプ内部の流体を発振させることで行い、流体内部の各粒子がこれによって現在まで水冷で使われているどの液体よりも熱伝導効率を良くしているとのこと。
このナノ流体というやつ、実験では何を使ったかというとダイヤモンドを粒子状態にしたもの。これを高速液体クロマトグラフィーに入れた結果生じるものがその正体らしい。
高速液体クロマトグラフィー - Wikipedia
これによって運動エネルギーを伴わない状態のダイヤモンド粒子を作り出すことが可能、つまりナノ流体です。こうやって作られたナノ流体は熱伝導効率がいいので、今までとは比較にならないほどの排熱が可能になり、結果として冷却効率の良いものができあがる、と。
で、肝心のコストはどれぐらいかかるんでしょうかね。ダイヤモンド(炭素分子)の代わりにナノ流体として手頃なお値段の素材を見つけることになるのでしょうが…。
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