32コアのAMD Ryzen Threadripper 2990WXは18コアのIntel Core i9-7980XEより53％も速いとのリーク

まもなく正式発表されるとみられるAMDのハイエンドCPU「第2世代Ryzen Threadripper」のベンチマーク結果が流出しました。ライバルとなるIntelの現行最上位モデル「Core i9-7980XE」の性能を53％も上回るという驚異的なスコアをたたき出しています。

AMD Ryzen Threadripper 2990WX Up To 53% Faster Than Intel Core i9-7980XE
https://wccftech.com/amd-ryzen-threadripper-2990wx-crushes-intel-core-i9-7980xe-cinebench-benchmark/

第2世代Ryzen Threadripperは、「Zen＋」マイクロアーキテクチャを採用するAMDのコンシューマー向けハイエンドCPUで、第1世代Ryzen Threadripperからコア数を倍増させた最大32コアモデルが投入されます。ライバルとなるのはIntelのハイエンドモデル「Core i9」シリーズで、AMDはコア数を従来の16コアから倍増させた32コア/64スレッドというメニーコアによって、性能でライバルを凌駕する目論見です。

2018年Q3(7月から9月)の発売が予想される第2世代Ryzen Threadripperについて、先日、スペックや価格などがリークしていましたが、フランスのAMD公式ページで「うっかり」ベンチマーク結果が表示されるという形でパフォーマンスが明らかになっています。なお、記事作成時点では当該ページは削除されて閲覧できない状態です。

このパフォーマンス比較テストでは、第2世代Ryzen Threadripperの最上位モデル「Ryzen Threadripper 2990WX」と想定ライバルの「Intel Core i9-7980XE」について、Cinebench R15を使ったベンチマーク計測を行っています。グラフィックボードやOS、メモリ、SSDなど環境をそろえた条件下で、Core i9-7980XEが平均スコア「3335.2」ポイントだったのに対してRyzen Threadripper 2990WXは平均スコア「5099.3」ポイントと、53％も圧倒する驚異的な性能差を見せつけたとのこと。環境次第でスコアはわずかに上下し得るものの、AMD公式の手によるベンチマーク結果として、ハイエンドモデル同士としては比較にならない性能差が現れたようです。

Ryzen Threadripper 2990WXは32コア/64スレッドと、18コア/36スレッドのIntel Core i9-7980XEをコア数で圧倒することで、性能面でも圧倒している模様。そして、リーク情報によるとRyzen Threadripper 2990WXは北米価格が1799ドル(約20万円)となるとの予想であり、2000ドル(約22万円)を超えるCore i9-7980XEの価格競争でも有利に立つ見込みです。

すでに削除された評価キットをレビューするムービーからリークしたRyzen Threadripper 2990WXのパッケージ画像はこんな感じ。

Intelは第2世代Ryzen Threadripperに対抗すべく、28コア/56スレッドのハイエンドモデルを2018年Q4(10月から12月)にリリースする予定ですが、最上位モデルが性能面で及ばないとなると、12コアから32コアに至るまでくまなく価格性能で優れる製品をそろえる第2世代Ryzen Threadripperによって、2018年は名実ともにAMDによるIntel超えが果たされることになりそうです。