「ブラックモンブラン」「ミルクック」など竹下製菓のアイスは九州民のソウルフード
福岡および九州では「ブラックモンブラン」「ミルクック」「トラキチくん」「袋氷」といった竹下製菓のアイスが販売されています。地元のスーパー、コンビニでは定番なのですが、全国区ではなくご当地アイスとなるのでしょうか。九州民のソウルフードとも称されるアイスクリームです。
こんにちは、自転車で世界一周をした周藤卓也@チャリダーマンです。ミンミンと蝉がせわしく鳴く、夏がまた今年もやってきました。暑い暑い日にはついつい手を伸ばしたくなるアイス。伝えたい味が地元の福岡にありました。
◆ブラックモンブラン
佐賀県小城市の竹下製菓という会社がブラックモンブランを製造しています。
ブラックモンブラン|竹下製菓株式会社
http://takeshita-seika.jp/
ブラックモンブランは発売から累計販売10億本を越える竹下製菓の主力製品。九州での知名度は抜群で、私の地元・福岡でも定番のアイスでした。最近では九州外でも販売されているようですので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
1969年にヨーロッパ最高峰モンブランを目にした竹下製菓の三代目社長、竹下小太郎氏が「この真っ白い山にチョコレートをかけて食べたらさぞ美味しいだろう」と思ったことがブラックモンブランの誕生のきっかけ。バニラアイスをチョコレートでコーティング。そこからさらにクッキークランチをまぶしてあるという手の込んだアイス。昔は1本60円で買えたのですが、今は1本税抜きで定価100円となっています。
・ブラックモンブラン 100円(税抜き)
ブラックモンブランといえば雪をまとった白いモンブランと澄み切った青空というこのパッケージ。中央にある「竹下」の企業ロゴも独特。小さな頃は記号にしか見えませんでした。
こちらが中身。
クッキークランチのツブツブが覆う外観は、パリッと揚げ上がったトンカツのようにも見えます。ポロポロとこぼれてしまうので食べるときにはご注意を。
メインの真っ白なバニラアイスは甘さ控えめでさっぱり。カリカリとしたクッキークランチを噛み締めていると、表面を覆っていたチョコの甘さがジワーっと口の中に広がっていきます。バニラアイスはチョコの甘さを広げてくれる触媒。世にも変わった食べるアイスです。なんとも形容し難い独特の味わいに、多くの人々が夢中になってしまうのでした。
・スペシャルブラックモンブラン 130円(税抜き)
「スペシャルブラックモンブラン」という高級バージョンもあります。標準の青い空がキラキラしたホログラムになっています。税抜きで定価130円。
「九州発」というご当地アピール。
ただ、あまり違いが分かりませんでした。昔の区分はアイスクリームだったみたいですが、今は標準と同じアイミルクになっています。
・ビターチョコモンブラン 130円(税抜き)
チョコレート尽くしの「ビターチョコモンブラン」という商品もあります。
「チョコレートコーティング」「チョコチップ」「チョコレートアイス」と3つのチョコが奏でるハーモニー。
標準と比べるとツブツブが少なめ。表面のチョコレートコーティングもパリッとしている気がします。
「チョコづくしのリッチな美味しさ。」と謳うように、上品な味をしたブラックモンブランでした。チョコアイスはビターな甘さ、チョコチップクッキーはとろけるような甘さ、この甘さの差で高級感を演出。チョコアイスの中に埋もれた宝石のような光沢を放つのチョコチップが口の中で溶けていく贅沢な瞬間がたまりませんでした。
・あまおう苺モンブラン 150円(税抜き)
2017年5月にローソン限定で「あまおう苺モンブラン」という派生品も販売されていました。見慣れた青い空は苺に合わせて真っ赤に染まっています。
「あまおう果汁・果肉13%」とめいっぱいの苺アピール。
外観は標準のブラックモンブランと瓜二つ。
肝心の苺ソースはイラスト通りにはいかず、申し訳ない程度にちょこっと入っている位でした。口に入れると、うっすらとした苺の風味が広がります。儚い恋心のような甘酸っぱさに胸がキュンとなりました。確かに苺なんですけど、少し味が弱い気もしました。
・ブラックモンブランエクレア
アイスじゃないですが、山崎製パンとコラボしたエクレアも販売されたりします。こちらも期間限定品でした。
ブラックモンブランそのまんまのパッケージ。
このツブツブがブラックモンブランの証。
ザクザクとしたチョコクランチはエクレアにもマッチしていました。
◆ブラックモンブラン以外にも……
竹下製菓といえばブラックモンブランだけじゃありません。次のような魅力的なアイスも製造されています。
・ミルクック 100円(税抜き)
ミルクックは黒いブラックモンブランとは真逆の白いアイスです。商品名は「ミルク」部分が牛乳、「クック」部分がニュージーランド最高峰というダブルミーニングになっていました。
袋から取り出すと、クリーム色したミルクセーキのアイスが出てきます。表面はアイスキャンディのようにカチカチ、中身はアイスクリームでふんわりという2層構造。頭からかぶりつと、ギシッとした不快な感触に体がビクッと反応しちゃいます。アイスキャンディをかじると黒板やガラスを引っ掻いたような音。でも、すぐに中身のフワッとしたアイスににたどり着くので心配は無用。そこからは、あまり嫌な感じはせずサクサクと食べ進むことができます。
アイスの中に入っている練乳は強烈に甘いのですが、全体の甘さは控えめですし、アイスの中には氷片もあります。口の中ですべてが合わされると、随分と落ち着いた味に変化します。ジャリジャリとした氷片の食感も心地よく、氷が溶けることで口の中をさっぱりする役目も果たしてくれます。サクッとした表面、フワッとした中身、トロッとした練乳、ジャリジャリとした氷片、シンプルそうに見えて実は奥が深いアイスでした。
・トラキチ君 100円(税抜き)
こちらのトラキチ君も竹下製菓のアイスです。うっすら黄色のバナナ味のアイスにチョコ味の縦縞が入っています。その形状は動物の「トラ」を彷彿。それゆえ、プロ野球の阪神ファンのような法被(ハッピ)を羽織ったトラのマスコットがパッケージを飾っていました。
口に入れると、バナナの風味が口いっぱいに広がります。滑らかな口当たり。アルミホイルで包んで凍らせたバナナアイスをまろやかにした感じでした。シマシマにあたると「やわらかガナッシュ」というチョコの風味が飛び込んできます。この味の変化がメインであるバナナの風味を引き立てていました。
・袋氷 60円(税抜き)
袋氷も福岡の夏の風物詩、中にはかき氷が入っています。こちらも竹下製菓の製品。地元では定番なのですが、全国区ではない様子。氷が固まっているので、そのまま封を切ってはいけません。ホッカイロのように解きほぐしてから開けましょう。モミモミしていると周りの空気が冷やされるので手がビショビショ。冷たすぎて手を離したくなります。ムニュッとするくらいまで柔らかくなったらオッケー。
袋を開けたらいちごシロップの甘ったるい匂いが鼻先に飛び込んできます。夏の香り。スプーンですくって口に入れると、十分にほぐされてシャリシャリとなった氷が口の中でフワッと溶けていきます。目の覚めるような冷たに反応して背筋もピンと伸びます。さっぱりとした爽やかな甘さ。日本の夏を噛みしめることができる一品です。
ツイッターのフォロワーさんが「牛乳をかけても美味しいですよ」と教えてくれたので挑戦。牛乳を加えたことで口当たりが柔らかになっていました。
◆当たりくじ
このブラックモンブランには当たりくじが付いています。アイスの棒に点数が焼印されていて、100点分集まると買ったお店で、もう1本交換という仕組み。
残念なハズレくじ。
そうはいいつつ「100点あたり」が出たときも。この棒1つで、新しいアイスがもう1本手に入ります。
トラキチ君にも当たりくじがあります。「トラ」フグ、サウンド「トラ」ックとトラにちなんだ言葉遊びという内容でした。
私も少年のころは食べ終わった瞬間のアイスの棒に一喜一憂していました。それなのにオッサンとなった今では、当たりくじの確認すら忘れがち。大人になるってことは、ワクワクが遠のいていくことなんですね。
◆広告活動
福岡で生まれ育った人なら、テレビCMの「ブラッツク、モォン、ブラァン」というサウンドロゴを覚えている人も多いでしょう。年代によって慣れ親しんだCMは異なると思いますが、そういった広告活動もあって、ブラックモンブランは九州内で一定の知名度を得ています。現在のテレビCMは分かりませんが、地元では今なお一定の広告を出稿しています。
2016年夏に福岡市営地下鉄の中吊り広告でブラックモンブランを発見。
微笑ましい家族のやり取りが描かれていました。
みんなのブラモン劇場 「家族に咲く花」篇
タカシ「ママ、何を植えてるの?」
母「アサガオの種よ」
タカシ「いつ咲くの?」
母「夏休みがはじまるころかしらねえ」
タカシ「じゃ、ポクはこれを植えようっと!」
スコップで土を掘るタカシ。
母「あらやだ。それ、
ブラックモンプランのツブツブじゃない。
アイスははえてこないわよ。」
ほほ笑む母。
一瞬、手を止めるも、
またすぐ土を掘り出すタカシ。
庭先で、蝉が鳴き始める。
ナレーション<いつも、誰かと。>
サウンドロゴ<ブラックモンブラン>
2017年はじめには、佐賀空港のターミナルビルで「ようこそ、ブラックモンブランの故郷へ。」という広告を見かけました。
また、今回は紹介できませんでしたが、竹下製菓は「おゴリまっせ」「しっとるケ」「つぶみかん」「あずき」「浮世離れの小豆みるく」といった、アイスも製造しています。福岡および九州にお越しの際はブラックモンブランはじめ、竹下製菓のアイスに注目してみてください。
(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
Facebookページ https://www.facebook.com/chariderman/
DMM講演依頼 https://kouenirai.dmm.com/speaker/takuya-shuto/
・チャリダーマンには人生を駆けた自転車世界一周を一冊の本にするという夢があります。興味を持っていただける出版社、編集者の方いましたら、ご連絡いただけると幸いです。)
・関連記事
「パフェの上にケーキ」というちょっとすぐには理解しきれないパフェを体験してきました - GIGAZINE
アイス約8リットルを使用したコロンビアの巨大パフェ「富士山」にリベンジ~富士山に再登山編~ - GIGAZINE
アイスにリキュールをかけて味わうアイスBAR、札幌・すすきの「ミルク村」でお酒とアイスの新しい体験をしてきました - GIGAZINE
長崎のご当地スイーツ「食べるミルクセーキ&冷やしおしるこ」を食べてきた - GIGAZINE
福岡の魅力を伝えたくて地下鉄沿線の姪浜から博多まで歩いてみた - GIGAZINE
福岡・天神の繁華街にはアクロス福岡のステップガーデンという山がある - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in 試食, Posted by logc_nt
You can read the machine translated English article "Black Mont Blanc" and "Milcuk" Takeshit….