NHK受信契約はワンセグ対応携帯なら「必要なし」の判決、NHKは控訴の方針を表明
By Rs1421
ワンセグ放送を受信できる携帯電話端末を保有している人にNHK受信料を支払う義務があるかどうかを争った訴訟で、さいたま地裁は「契約義務はない」という判断を示しました。NHKは判決を不服として控訴する方針です。
ワンセグ機能付き携帯「受信契約の義務ない」との判決 | NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160826/k10010655101000.html
ワンセグ、NHK契約義務なし 携帯所有でさいたま地裁 - 共同通信 47NEWS
http://this.kiji.is/141760955274806775
この裁判は、埼玉県朝霞市の大橋昌信市議が起こしていたもの。「NHKから国民を守る党」に所属する市議は訴訟の中で、テレビは設置せず、ワンセグ機能付きの携帯電話を所有しているだけで、NHKの放送受信料を支払う必要があるかどうかの確認を求めていました。
この訴えに対して、さいたま地裁の大野和明裁判長は2016年8月26日、受信契約を結ぶ義務はないとする判決を下しました。
裁判では、放送法64条1項に記された「受信設備を設置した者」に受信契約の義務があるという項目の解釈などが争われていました。ここで特に争われたのが、端末が「設備」なのか「携帯」なのかについての解釈でした。大橋市議は、携帯電話のワンセグは「設置」ではなく「携帯」だと主張。一方NHKは、同法で定められた「NHKの放送を受信できる設備を設置した人は放送受信契約をしなければならない」の規定に基づき、テレビを所有せずワンセグの機能が付いた携帯電話を所持することについても、受信契約の締結と放送受信料の支払いを求めていました。
判決では、「放送法の『設置』という言葉はテレビを念頭に一定の場所に据えるという意味で使われてきたと解釈すべきで、携帯電話の所持は受信設備の設置にはあたらない」と述べ、契約義務はないとする判決を言い渡しました。
判決を受け、市議が所属するNHKから国民を守る党はさっそく、公式サイトやYouTubeで判決内容について表明しています。
NHKから国民を守る党公式サイト
http://nhkkara.jp/
NHKに裁判勝ちました ワンセグ受信料 第1報 - YouTube
一方、NHKは「判決は放送法64条の受信設備の設置についての解釈を誤ったものと理解しており、ただちに控訴します」としています。
◆2016/08/26 18:25追記
「NHKから国民を守る党」の立花孝志代表が、勝訴後のコメントなどをYouTubeで公開しました。
NHKに裁判勝ちました ワンセグ詳細 - YouTube
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