最新鋭の人型ロボット「アトラス」が淡々と雑用をこなすムービー
アメリカのロボット開発メーカーであるボストン・ダイナミクスが開発した二足歩行可能な人型ロボット「ATLAS(アトラス)」が、雑用を行う様子を収めたムービーが公開されています。ムービーは実際のアトラスの動きを20倍速で再生したものになっていますが、あまりに精巧な動きで淡々と掃除や雑用をこなす様子は驚きに満ちています。
Atlas Cleans House - YouTube
ムービーがスタートして、脚立の上に置いてあった段ボール箱を持ち上げるアトラス。
段ボール箱を他の場所に置いてから、脚立を動かします。
どうやら脚立を他の場所に移動させたかった模様。普通の人間と同じように脚立を動かしているので、ロボットであることを忘れてしまいそう。
次は青色のジャッキの前に移動して……
両手でハンドルをしっかりグリップ。
そしてジャッキをコンクリートブロックが載せられた板の下に差し込みます。
数回ハンドルを倒してジャッキアップしたら……
コンクリートブロックを板ごと移動させることに成功。
続いて赤丸部分に落ちているゴミをモップを使って掃除します。
ゴミがきれいに一カ所にまとまっていたので一度モップで散らかしてから……
器用にモップを扱ってゴミを再び一カ所に集めます。
次はなんと掃除機を使ってお掃除。ロボットが機械を使って掃除するというなんともシュールな絵。
両手で掃除機をつかみ……
掃除機の側面にある電源ボタンをポチッ。
掃除機のヘッド部分が少し浮き上がってしまっていたので……
足でちょんと蹴ってヘッドが床と平行になるように調節。
そして片手でスイスイお掃除します。
さらに、アトラスがペットボトルや缶が周りに置かれたテーブルの前に登場。
足下に置かれていたゴミ箱を机の上に移動させて……
ブロックの上に置かれたペットボトルを右手でつかみます。
そしてポイッ。
アトラスの左側にある棚の上に置かれていたペットボトルと缶は両手でつかみ……
ポイッ。
さらに、机の上に置かれていた紙飛行機を右手でつかみますが……
手から滑り落ちて足下に落下してしまいます。
これを左手でつかみ……
紙飛行機を右手に持ち替えて……
右手で紙飛行機をリリースすることにも成功。
お次は木材をコンクリートブロックの上に……
置きます。
これを足でボカーンと蹴飛ばして……
最後は謎のポージングでアトラスの雑用を収めたムービーは終了。
なお、これはアトラス開発で資金提供を行ったアメリカ国防総省の研究機関「DARPA」が主催したDARPAロボティクス・チャレンジの決勝戦でIHMCが使用したアトラスの動作を撮影したムービー。
IHMCはアトラスに雑用を行わせた理由について「ロボット執事の有用性を示すためではありません。アトラスでは最新版のコードが正しく動作するかを何度も何度も繰り返し動作させて確認する必要があるのですが、これは非常に退屈な作業です。そこで、IHMCはアトラスに何度でも続けて行って欲しいことをやらせよう、ということで掃除させることを思いついたわけです」と語っています。
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