ハードウェア

ドローンでドローンを捕まえる「ドローンキャッチャー」が登場、実際に捕獲する様子も公開


誰でも手軽に飛ばせるラジコン型のドローンは楽しいものですが、アメリカのシークレットサービスが酔っ払ってホワイトハウスにドローンを墜落させたり、ドローンで刑務所の塀の向こうにタバコを届けようとする事件が発生したりと、ドローンを悪用しようとする輩が出てきて問題になっているのも事実で、アメリカではついにドローンのユーザーに登録を義務づける制度が開始するに至っています。

そんな悪意のあるドローンや危険なドローンを、同じくドローンを使って捕獲して強制的に排除するというドローンキャッチャー「Robotic Falcon」が開発されています。

Drone Catcher: "Robotic Falcon" can Capture, Retrieve Renegade Drones | Michigan Tech News
http://www.mtu.edu/news/stories/2016/january/drone-catcher-robotic-falcon-can-capture-retrieve-renegade-drones.html

Robotic Falconがドローンを捕獲する様子は以下のムービーで見ることが可能です。

Robotic Falconry - Drone Catcher System for Removing the Intruding Drones - YouTube


青空をバックにホバリングする2機のドローン。左の黒いドローンが捕獲側の「Robotic Falcon」で、右の白いほうが悪者として追われる側のドローンです。


ホバリングしていると突然、Robotic Falconから「シュパッ!」と何か白いものが発射され、白いドローンに襲いかかります。


発射されたのは、ドローン捕獲用の網でした。網に機体とローターが絡みついたドローンは全く飛ぶことができなくなり、文字どおり「お縄をちょうだい」して御用の状態。


そのまま、Robotic Falconに捉えられて空のかなたへと消えていきました。


白いドローン目線で捉えた様子がこちら。目の前に相対するRobotic Falconから……


白い網が発射されました。一瞬の出来事なので、機体を翻して逃げるなど到底不可能な状況。


あえなく網の餌食となり……


空高く運ばれていってしまいました。


このドローン捕獲ドローンの「Robotic Falcon」は、ミシガン工科大学で機械工学の准教授を務めるMo Rastgaar氏が作成したもの。機体には網を発射する装置を搭載し、射程は最大で40フィート(約12メートル)。ドローンは自動飛行、人間による操縦、そして両方の組み合わせで飛ぶことができ、捕獲したドローンをつり下げて持ち帰るほか、上空から安全な場所に落としてしまうことも可能とのことです。

なお、同様の取り組みは日本でも行われており、警視庁が開発した「迎撃ドローン」の様子も公開されています。

警視庁、迎撃ドローン運用開始へ=全国初、網使い空中で捕獲 - YouTube


この「迎撃ドローン」は、機動隊に編成された「無人航空機対処部隊」に導入される予定の機体とのことで、機体にぶら下げた四角い網にドローンを絡めて捕獲するという仕組みになっています。相手のドローンをうまく網にかけるように操縦するのは難しそうですが、Robotic Falconのようなワンショット型ではなく、何度でもアタックを繰り返すことができるというメリットがあるといえそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
無料でドローン飛行禁止区域を登録できる「No Fly Zone」はなぜ必要か? - GIGAZINE

警察がテーザー銃付きドローンを犯人逮捕のため配備開始 - GIGAZINE

ドローンが逃亡する強盗犯を追跡して逮捕するという事件が発生 - GIGAZINE

マルチコプターで刑務所の塀の向こうにタバコを届けようとする事件が発生、4名が逮捕される - GIGAZINE

「ドローンハイウェイ」をAmazonが提案、高度61m~122mを時速111kmで飛行 - GIGAZINE

ホワイトハウスにドローンを墜落させたのは酔っ払ったシークレットサービスだったことが判明、その後の対応の数々は - GIGAZINE

ドローンを撃墜する持ち運び可能なレーザー砲をボーイングが開発、デモムービーを公開中 - GIGAZINE

もしあなたが無人航空機で暗殺されそうになった場合に生き残る22の方法 - GIGAZINE

in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.