AndroidのスマホでもiPhone 6sの3D Touchを実現できる新技術が登場

By Kārlis Dambrāns

AppleがiPhone 6sに搭載した新機能「3D Touch」は、画面をタッチする指の圧力を感知して押し込む力の強弱で異なる操作を可能にする技術で、今までのタップや、スワイプ、ピンチに加えてピークやポップというジェスチャーが加わり、タッチ操作の幅が大きく広がりました。その3D TouchをAndroid端末でも実現できるスマートフォン向けの新技術が、ヒューマンインターフェイスソリューションを開発するSynapticsにより発表されました。

Synaptics Announces ClearForce Technology for Smartphones
http://www.synaptics.com/en/press-releases/clearforce-phone.php

Synaptics Announces New Generation of ClearPad Discrete Touch Solutions
http://www.synaptics.com/en/press-releases/clearpad-oct-2015.php

Synaptics announces pressure-sensitive touchscreen controller for phones | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2015/10/synaptics-announces-pressure-sensitive-touchscreen-controller-for-phones/

スマートフォンやタブレット、ノートPC、自動車といった分野に向けてタッチパッドやディスプレイ、ドライバなどを提供しているSynapticsが、「ClearForce」というスマートフォン向けのタッチスクリーン技術を発表しました。ClearForceは、さまざまなレベルの圧力を感知する技術のことで、Appleの3D Touchと似ています。

SynapticsはClearForceを搭載したスマートフォン向けタッチスクリーンコントローラー「Synaptics 3700」を同社のClearPadシリーズに追加することも合わせて発表しました。ClearForceの搭載により、Synaptics 3700ではタッチ操作でマウスの右クリックのような動作を実現できたり、タッチパネルを押し込む強さで線の太さを調節できたりが可能になるとのこと。

また、Synaptics 3700には「SideTouch」という同社の技術も搭載されています。SideTouchはスマートフォンのベゼル部分を使って画面をスクロールできる技術のことで、SideTouchによりスクロール時の誤操作などが軽減することが期待されています。

By uditha wickramanayaka

SynapticsはSynaptics 3700以外にも「Synaptics 3600」と「Synaptics 7800」というタッチスクリーンコントローラーも同時にリリース。Synaptics 3600はローエンドのスマートフォン向けコントローラーで、ClearForceは搭載されていないものの、ディスプレイが濡れている時でも2本指での操作を可能にするといった機能を搭載。Synaptics 7800はタブレットやノートPC向けのコントローラーで、最大17.3インチまで対応可能とのことです。

Synapticsのリリースノートによれば、Synaptics 3600は試作品を開発している段階で、2015年第4四半期ごろに生産が始まりOEMに供給される予定。早ければ2016年内にもSynaptics 3600を搭載したAndroidスマートフォンが登場する可能性があるとのことで、今から大きな期待がかかっています。

なお、タッチしている指の強さを検知する技術を搭載したAndroidスマートフォンは、Huaweiが「Huawei Mate S」をすでに発表済み。Force Touchという機能を備えたHuawei Mate Sでは、押した強さでズームイン/アウトしたり、画面上にのせたモノの重量を計ったりすることが可能でした。