自動運転カーにレーザーを照射すると道路状況を誤認して急停止してしまう可能性が判明

by Becky Stern

Googleなどが開発を進めている自動運転カーは、既に公道走行を始めていて実用段階に向けたデータ収集が進められているところですが、Google以外にも全ての自動運転カーに共通の脆弱性が明らかになりました。

Self-driving cars can be fooled by fake cars, pedestrians and other bogus signals | Alphr
http://www.alphr.com/cars/1001483/self-driving-cars-can-be-fooled-by-fake-cars-pedestrians-and-other-bogus-signals


ソフトウェアセキュリティ会社Security Innovationの主任であるJonathan Petit氏が、自動運転カーの「目」となるライダー(LIDAR)センサーにセキュリティ上の脆弱性があることを発見しました。低出力のレーザー光線とパルス発生器を使った偽の電波をライダーセンサーが受信することで、自動運転カーの周囲にまるで他の自動車や歩行者がいるかのように錯覚させて、車が停止してしまうとのこと。

Petit氏が行った実験では、まず最初に自動運転カーに使われている市販のIbeo LUXというライダー装置から放出されるパルスを測定。パルスは暗号化されていないので簡単に測定することができるそうです。こうして取得したパルス信号を自動運転カーに向かって照射すると、自動運転カーが「周囲に車や歩行者がいる」と勘違いを起こして停止してしまうとのことで、効果は100メートル離れていても発揮され、特に照準を合わせる必要はないそうです。

by Lars Plougmann

この脆弱性によって自動運転カーが周囲の状況を誤認して道路の真ん中で突如停止する可能性もあり、もしも自動運転カーと普通の自動車が混在して走っている状況であれば、自動運転カーの急停止によって事故を招く恐れもあります。

2015年7月に140万台のリコールがかけられたFiatのジープは、走行中に車のアクセルやワイパーの作動システムをハッキングされる可能性があるという脆弱性がありましたが、今回見つかったものは車のシステムを「だます」もので、Petit氏は「自動運転カーに不正なパルス波の探知機を搭載して、偽の物体を検出するシステムを加える」ことを提案しています。また、Petit氏は「自動運転カーが公道を走り始めるまでまだまだ時間があるので、Googleや他の自動運転カー開発会社は、自動車に暗号化技術を取り入れるべき」とも語っています。

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in ソフトウェア,  ハードウェア,  乗り物, Posted by darkhorse_log