アメリカで大麻合法化後、教育現場での大麻の扱いが宙に浮いた状態に
大麻支持が不支持の数を上回る逆転現象が起こるなど、アメリカでは大麻に対する扱いや考えが急速に変化しています。それに伴い大麻の扱いに戸惑う教育現場の声が上がっており、ラジオ局NPRで特集が組まれています。
When Pot Goes From Illegal To Recreational, Schools Face A Dilemma : Shots - Health News : NPR
http://www.npr.org/blogs/health/2015/02/22/388156660/when-pot-goes-from-illegal-to-recreational-schools-face-a-dilemma
コロラド州で大麻が合法化した後、Arapahoe Ridge High Schoolのように大麻にまつわるトラブルが増加傾向にあります。公立高校では大麻に関するトラブルを報告する必要がありませんが、かなりの数の生徒が大麻を使っているとされる証拠がRocky Mountain PBS I-Newsによって集められています。
Boulder Valley Schoolがある地区の健康教育コーディネータであるオデット・エドブルークさんは「学生は大麻は楽しいものとして印象付いてしまっているので、のちのち生徒が試してしまう」と述べており、健康指導要領が変わっていないため、大麻をどのような存在に位置づけるか悩んでいる教育現場もあり、大麻に対する見解もバラバラだそうです。
By Jon Richter
実際に生徒の声を聞いてみると、高校2年のアルバート・アマヤさんは「大麻はアルコールやタバコと比較すれば長期的な影響は少ない」と述べており、生徒の中には「大麻が危険だと教えられても、実生活ではそういった実感が薄く、現実味を伴わない」と回答しています。同じような意見を持つ生徒が多いためか、4人の子どもを持つキャロル・ギブスさんは「学校では大麻に対する距離の取り方を教えてほしい。たとえば大麻を吸うと無気力になってしまったりするのは問題です」とコメントしています。
By Elizabeth
コロラド環境衛生局は、科学的根拠に基づいた大麻に関する教育プログラムを開発中であり、環境疫学・毒物学課のチーフを務めるマイク・ファン・ダイクさんは「タバコは健康上必要になることはありませんが、大麻ではそういった人々もおり、扱いが難しい存在です」と述べています。現在、コロラド州では大麻の税収を使って看護婦・心理学者・カウンセラーなどを雇い、学校での大麻の問題に取り組んでいる最中とのことです。
・関連記事
アメリカで大麻支持が不支持の数を上回る逆転現象が起こる - GIGAZINE
麻薬の売人から全世界で5000万枚以上のCDを売り上げるラッパーとなり、事業家としても大きな成功を収めることになった男 - GIGAZINE
世界中で麻薬やたばこを紀元前から使用していた証拠が発見される - GIGAZINE
麻薬戦争と麻薬ビジネスの戦慄すべき実態を物語る衝撃的な写真集 - GIGAZINE
アメリカの麻薬問題の根源は闇市場であり、むしろ麻薬を合法化すべきという見解 - GIGAZINE
Fortune誌が「フォーチュン5・世界で最も稼ぐ反社会勢力ランキング」を発表 - GIGAZINE
・関連コンテンツ