レビュー

ぼっちでもプレイ可能な都市構築ボードゲーム「Town Center」を実際に1人でプレイしてみた


Town Center」は、ゲームのシムシティのように都市を造りながら遊ぶ1~4人用ボードゲームです。ボードゲームではあまり見かけない「ぼっちプレイ」にも対応しているので、実際に1人でプレイしてみてどれくらい楽しめるのか、確かめてみました。

LudiCreations Store - Town Center 4th edition
http://ludicreations.com/product/town-center-4th-edition/

こちらが1人でもプレイ可能な「Town Center」です。


パカリとオープン。


箱の中には英語/フランス語/ドイツ語の取扱説明書・5枚のボード・黒い袋・大量のブロックが入っていました。


ブロックは紫4個・赤12個・緑42個・青25個・黒/黄色20個の合計123個。


123個のブロックとは別に黄・青・緑・黒・オレンジ・赤・紫・白の小さなブロックも2つずつ入っています。


プレイヤーボードは全部で4枚あるので最大4人までプレイ可能。


こちらはセントラルボードと呼ばれるもので、ゲームの流れや得点方式などが記載されています。


セントラルボードの裏もプレイヤーボードとして使用可能。


別売りのロンドン/香港ニューヨーク/パリのプレイヤーボードがあるのですが、今回は同梱されているプレイヤーボードを使用します。


プレイヤーボードとセントラルボードを用意して、いよいよぼっちプレイのスタート。Town Centerには細かいルールがたくさんあるので、1人でプレイしながら解説していきます。


まずは、小さなブロックから同じ色を2つ選択。


1つはセントラルボードの周囲に数字が並んでいるので「3」の場所に設置します。これは所持金を示し、ゲームスタート時は3ドル所持しているということです。


もう1つはプレイヤーボードのどこかに設置。説明書によると、他のプレイヤーが何色か分かるようにするためとのことで、1人しかいないので意味がないような気がしますが、ルールに従います。


次は大きなブロックの中から赤/青3個・緑6個・黄/黒4個・紫1個を取り出します。


紫以外は全て黒い袋に入れて……


紫をプレイヤーボードのどこかに設置。紫のブロックは市庁舎を表します。プレイヤーボードは真ん中の3×3のエリアが基本的なプレイゾーン。その周囲にある「-1」と書かれた12個のマスは、ブロックを置くと得点計算時に点数が引かれてしまうので、緊急事態以外はブロックを置かずにプレイします。


Town Centerには「1:ブロックの獲得」「2:建築」「3:発展」「4:収入」という4つのプレイフェイズがあり、4つを1ラウンドとしてプレイし、10ラウンドプレイした後の得点計算で最も高い得点のプレイヤーが勝利するというのが基本的なルール。1人しかいないのですが、できるだけ多くの得点を目指します。ということで、最初は「1:ブロックの獲得」で、ブロックが入っている黒い袋に手を突っ込み……


ブロックを3つ取り出します。


3つの中から1つを袋に戻したら「ブロックの獲得」は完了。1ラウンドはエレベーター/駐車場の黒いブロックと電源設備の黄色いブロックを獲得しました。


黒いブロックは1つなら駐車場、2つ縦に並ぶとエレベーターになります。ただし、エレベーターは1段目の黒いブロックが黄色の電源設備と隣同士でないと、エレベーターとして機能してくれません。ということで、黒と黄色を市庁舎の回りに並べてみました。ブロックをプレイヤーボードに並べるのが「建築」です。「建築」の次は「発展」へと進むのですが、発展には緑の住居か青のショップが必要になります。1ラウンド時には緑・青のブロックを獲得できなかったので、「発展」ですることはありません。なお、Town Centerにおける隣同士の定義はブロックの面が上下左右に接していることで、斜めは隣同士にカウントされないので注意が必要。


最後は「4:収入」で1ラウンドごとに獲得できるお金の計算をします。収入は青のショップ・駐車場・市庁舎から得ることが可能。駐車場は隣にあるブロックの数ごとに1ドル、市庁舎は設置しているだけで1ドルもらえるので、1ラウンド終了時は駐車場から2ドル・市庁舎から1ドルの合計3ドルの収入がありました。セントラルボードの黄色いブロックを6ドルまで進めて、ラウンドは終了。


第2ラウンドでも黒い袋から3つ取り出し、今回は赤と緑を選択しました。


赤は設置に5ドルかかるオフィスのブロックで、緑は住居のブロックです。オフィス以外のブロックなら設置にお金はかかりません。ただし、獲得したブロックは全て設置するのがルールなのですが、資金不足でオフィスを設置できない場合は手元に置いておいて、次のラウンド時に設置することが可能です。


赤のオフィスを設置したので、所持金から5ドルを引きます。これで所持金は1ドルになってしまい、不安な気持ちになってきました。


何はともあれ建築が完了したので次は開発フェイズ。開発フェイズに必要な緑の住居をゲットしたので、今回は開発可能。開発は「緑が自身以上の数の赤と接していると、緑と隣り合う場所に、別の緑を設置できる」とのこと。下記画像を見ると、緑は赤と紫と接しています。紫の市庁舎は赤のオフィスとしてカウントすることが許されているので、開発の条件を満たしているというわけ。


ということで余っているブロックから緑を1つ取り出し……


緑の上に設置。……としたいところなのですが、ここで問題になってくるのがエレベーターです。「黒のエレベーターが2段詰まれていないと、他のブロックは2段目に詰めない」というルールがあるので、現段階で緑を2つ詰むことはできません。


しょうがないので、緑を2つ並べてみました。これにて初めての開発フェイズを終了。


収入は駐車場から3ドル・市庁舎から1ドルの4ドルで、所持金は5ドルになりました。なかなか所持金が増えないジレンマです。


第3ラウンドで引いたのが黄色の電気設備と緑の住居。青のショップが欲しいところでした。


緑の住居が直角に3つ並ぶように、その下に黄色の電気設備を置いてみました。


しかしながら、建築フェイズでは「緑の住居と青のショップは隣同士に並べられない」というルールがあるのを忘れていたので下記の画像のように変更。開発に進むも、「緑が自身以上の数の赤と接していると、緑と隣り合う場所に、別の緑を設置できる」という条件を満たしていないため、今回は開発を断念します。


収入は4ドルで第2ラウンドと変わらず、所持金9ドルで第3ラウンドを終了。所持金のマス目は100ドルまでありますが、必要なのか疑うレベルで、愚痴を言う相手もおらずストレスがたまる展開です。


実はラウンド終了ごとに、5ドルを払って黒のエレベーター・駐車場か黄色の電源設備を5ドルで購入可能。第3ラウンド終了時に9ドルしかありませんが、やけくそ気味に黒を1つ購入しました。


購入した黒を空いているマスに設置し駐車場としての収入を狙おうか考えましたが、もともとあった駐車場に積み重ねてエレベーターへグレードアップさせました。これで2階までの設置が可能になります。


「今度こそ、ショップの青よこい!」と願うと、見事に青と黄色をゲット!


収入のルールに「青のショップから収入を得るには、ショップが黄色の設備と隣同士でなければいけない」とあるので、黄色を赤のオフィスの上に、青を緑の住居の上に設置して隣同士になるようにしました。


第4ラウンドでついに青のショップを設置できたので、収入にも変化が訪れます。ショップは「2段目に1つ」で、セントラルボードの収入表をチェックすると2ドルゲットできることが判明。


「ショップと駐車場を合わせて収入が増えた!」とガッツポーズをしましたが、第3ラウンド時に駐車場をエレベーターにアップグレードしていたのを忘れていて、意気消沈。


第4ラウンドの収入はショップの2ドルと市庁舎の1ドルを合わせて3ドルしかなく、合計はたった7ドル。


「いやいや、まだまだここからだ!」と願いながらブロックを引くと、今度は緑と青をゲット。収入アップの夢が膨らみます。


緑の住居を紫の市庁舎の上に置き、青を手前にある黄色の電源設備の上に設置。


青のショップは開発時に緑の住居と同じように「自身の数より多い緑の住居と隣同士であれば、青を1つ増設可能」というルールがあります。画像を見ると、青が2つの緑と隣同士であることが判明。


ということで青を隣に並べてみると、下記の画像のような状態に。画像では2つの青が3つの緑と隣同士になってます。ということはもう一度開発できるというわけ。開発は可能である限りし続けるのがルールです。


青のショップをさらに追加。


第5ラウンド終了時はこんな感じ。


収入は、2段目に1個ある青の2ドルと、2段目に3個つながっている青の7ドル。収入表を見てのとおり、青が隣同士でつながって数が多くなるほど、収入が多くなります。こういったことを考えながらプレイするのが重要。


ショップの9ドルに市庁舎の1ドルを足して、第5ラウンドは10ドルもの収入がありました。


第5ラウンド終了時に、黒を購入して空いているスペースに駐車場を設置し、さらなる収入アップを狙います。


第6ラウンドで引いてきたのは黒と緑。「さっき黒を購入したところなのに」という一言が出そうになりますが、誰もいないので我慢。


黒をエレベーターに積み重ねて3階までの建築を可能にし、緑の住居を青のオフィスの上に設置。よく見ると、3つ隣同士で並んだ青のショップが、4つの緑の住居と接していることがわかります。ということは……


開発拡張チャンス!青を1つ取ってきて3階部分に設置しようとしますが……


下記の図のように並べると、4つの青が5つの緑と接するので、こちらに変更し、もう一度開発チャンスをゲット。


一番手前にあった駐車場の上に青を設置したら、なんと2階部分で青が6つ並びました。「よし!」と思わず声に出してガッツポーズ。


高さが2階で6つのショップが隣同士にあるときの収入は22ドルで、収入大幅アップ。


駐車場と市庁舎の収入をプラスして、所持金の合計は37ドルへアップ!この喜びを誰かに伝えたい……。


第7ラウンドでは黒と赤をゲット。


エレベーターを拡張して赤のオフィスを真ん中にあった緑の住居の上に設置。


今回は開発でやることなし。そのまま収入計算して所持金は63ドルまでアップ。


ここで75ドルと65ドルの間が「60ドル」と表記されていることに気づきました。本来なら70ドルのはず。……ですが相談する相手がいないのでグッとこらえて次のラウンドへ。


第8ラウンドは前ラウンドと同じく赤と黒。


エレベーターを最上階である5階まで伸ばして、赤のオフィスを左上にある電源設備の3階に設置。画像を見ると、緑が2つの赤と隣同士になっているので、再び開発チャンス到来。


右隣に緑を置いて……


2階に6個ある青のショップも拡張できるかと思いきや、接している緑の数が6個で同数なので、ここで開発終了。


第8ラウンド終了時で所持金は84ドル。かなり増えてきました。


第9ラウンドでは緑と黄色を獲得。


黄色と緑のブロックを手前に並べると、2階に6つ並んだ青の接している緑の数が7個になり、再び開発フェイズへ。


青を1個追加して開発終了。


青のショップは最上階が3階で、7つ隣同士で並んでおり、収入表を見ると31ドルゲット可能ということが判明しました!


所持金は119ドルになり、100ドルオーバー。ゲーム開始時からは考えられない大金です。


記念すべき最後のラウンドで引いたのは、当然ながら残っていた緑と青。


緑と青を引いたので、収入を増やせるチャンスだったのですが、4階にある3つの青が黄色の電源設備に接していないため、収入アップならず。


最後のラウンドを終了して所持金は154ドルまで増えました。10ラウンドが終了すると、得点計算をします。154ドルを5で割った「30.8」が収入からのポイント。


収入からのポイントに住居から得られるポイントを加算します。ただし、緑の住居をポイントとして加算するには、黄色の電源設備と接している必要があり、今回のプレイで対象となるのは1つだけで、たったの4ポイント。


30.8と4を足して総合計は34.8ポイントでした。ソロプレイでは得点の高さで都市のランクが決まりますが、今回は最も低い「Homestead(日本語:農場)」でした。100ポイント以上の「Megalopolis(超巨大都市)」になるにはまだまだ。


Town Centerは1人でプレイしてみても、なかなか楽しく遊べます。序盤はなかなか増えない収入ですが、中盤以降は開発が連続で行えることがあり、序盤で少なかった分、爽快感はものすごいものがあります。開発をガンガン行うと、序盤は不満だらけだった収入計算がかなり楽しくなり、1人でも満足感を得られること間違いなし。なお、次回は複数人でのプレイにチャレンジしてみる予定なので、そちらも楽しみにしていてください。

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in ハードウェア,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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