先入観に縛られて適切な判断を鈍らせる「確証バイアス」を回避する方法

By Jordan Fischer

認知心理学や社会心理学の理論である認知バイアスとは、対象物を評価したり分析したりする際に、対象物の外見的要素や自分の考えや希望によって正当な判断を下せず、対象物に対する評価が本来されるべき評価と異なる結果になってしまう現象のことです。認知バイアスにはさまざまな種類がありますが、その中の1つであり、多くの投資家を悩ませている確証バイアスの回避方法をアップステート・メディカル大学Brett N. Steenbarger助教授が公開しています。

A Simple Strategy for Shaking Confirmation Bias | The Big Picture
http://www.ritholtz.com/blog/2014/08/a-simple-strategy-for-shaking-confirmation-bias/

認知バイアスの1つである確証バイアスとは、対象物を評価する際に、先入観に基づいて観察を行い、自分に都合のいい情報を集めてもともと抱いていた先入観に付け加え、対象物の評価にバイアスをかけてしまうこと。「確証バイアスは、正しい評価や判断を邪魔するばかりか、創造性の高い考え方やアイデアを生み出すことにも悪影響を与える」とSteenbarger助教授は主張しています。

誰もが陥る可能性のある確証バイアスを回避するには一体どうすればいいのか、Steenbarger助教授は2つの方法を提示しました。1つは、先入観を生み出す原因となる情報源を適切に選別する訓練をすることです。この場合の情報源とは、本や新聞、記事といった読み物のことで、経験と自主性を携えたキュレーターが収集したり書いたりした記事を読むことで、情報源を選別する力を鍛え確証バイアスを回避できるようになるとのこと。「実績と知識、適切な批評能力を伴ったキュレーターたちによって作成された記事は、自分が信じるモノや先入観に左右されずに読むことができ、結果的に情報を適切に選べるようになる」とSteenbarger助教授は主張します。

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確証バイアスを回避するもう1つの方法は、少し限定的になりますが、Social Science Research Network(通称:SSRN)が発行している記事を読むこと。Social Science Research Networkは主に社会科学に関する研究や論文を世界中の大学や機関から収集しているウェブサイトです。

Steenbarger助教授によるとSSRNの長所は、優秀な研究者による論文を掲載しているだけでなく、論文をダウンロードする際に、その論文をダウンロードした他の人が読んだ論文のリンクが表示される点。これはAmazonで「この商品を買った人はこんな商品を買っています」と表示される機能と非常によく似ています。Steenbarger助教授は「この機能の記事選別プロセスには私の確証バイアスが一切反映されません。つまり、SSRNに論文選別を委任することで確証バイアスを回避できるわけです」と語っています。


人間は口に入れて消化する食べ物に対して、非常に厳しい選別を行いますが、情報に対しては厳しく選ぶことを怠る傾向があります。「毎日読む新聞や記事を厳しく選ぶことで、創造力ある考えやアイデアを生み出せる」とSteenbarger助教授は語っていました。

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