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前モデルの半額でIntelの新型シングルボードコンピュータ「MinnowBoard MAX」が登場


世界中で250万台以上売れているシングルボードコンピュータ(SBC)の「Raspberry Pi」や、Ubuntu・Androidを動かせる「BeagleBone」に対抗してIntelが昨年リリースしたオープンソースSBC「MinnowBoard」は、高性能ながら199ドル(約2万円)という価格がネックとなって爆発的な人気を得るには至りませんでした。しかし、より小さくより高性能で価格99ドル(約1万円)と大幅に安くなった新型「MinnowBoard MAX」をIntelが発表しました。

Intel unveils tiny $99 MinnowBoard Max open SBC ·  LinuxGizmos.com
http://linuxgizmos.com/intel-unveils-tiny-x86-minnowboard-max-open-sbc/

これがMinnowBoard MAX。サイズは横9.9センチ×縦7.4センチで、nanoITX規格サイズだった前モデルからさらに小型化。Raspberry Piに近いサイズになりました。


SoCのAtom E3800シリーズ(Bay Trail-I)は最大周波数1.91GHzで64bitに対応、CPUにインテルHDグラフィックを統合し、SATAコネクタ・USB3.0端子・microHDMI端子も搭載しており、Atom E640搭載の前モデルよりも高性能化を実現しています。


SoCはAtom E3815(シングルコア定格1.46GHz、TDP5W)とE3825(デュアルコア定格1.33GHz、TDP6W)の2種類、メモリはDDR3で1GB・2GB・4GBの3タイプが用意されています。TDPは5~6Wと極めて小さく、当然のことながらヒートシンクはファンレス。


前モデルがOSとしてYocto ProjectベースのLinuxのみ対応だったのに対して、MinnowBoard MAXはYocto Project Linuxに加えてDebian GNU/LinuxとAndroid 4.4に対応し、よりシステムの自由度が増しています。


また、「Lure」と呼ばれる低速・高速2種類の拡張用GPIOを装備。低速Lureコネクタは、ほとんどのArduinoプラットフォームで採用されているものと同型状で、現在販売されている多くのArduinoシールドを使うことができるため、開発者はプロトタイプを容易に製作できるというメリットがあるとのこと。


マザーボード裏面に装着された白い部品が高速Lureコネクタで、PCIe Gen 2.0(1レーン)・USB2.0へ拡張可能。PCIexp経由で高速SSDの活用も十分できそう。


MinnowBoard MAXは、シングルコアのE3815(1.46GHz)・1GBメモリのエントリーモデルが99ドル(約1万円)、デュアルコアのE3825(1.33GHz)・2GBの上位モデルが129ドル(約1万3000円)で、2014年第3四半期初頭の登場が予定されています。さらに、メモリ4GB・クアッドコアのモデルが追加される可能性もあるとのこと。

40ドル(約4000円)のRaspberry Pi、45ドル(約4500円)のBeagleBone Blackに比べると高価格のMinnowBoard MAXですが、高い性能やx86系CPU搭載という特長から、人気を集めそうなSBCです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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